年明け最初の食事はラーメンライス。これ、うまいなぁ! ラーメンのほうはサッポロ一番みそラーメン。これと塩ラーメンはいつまで経っても飽きが来ない。年末にね、5袋×2で500円だったから買ってたの。
 おせち? おせちはもう5年は食べてない。新年の挨拶はしません!

 さて本日は「よいこのデンジャラスセレクション」シリーズの第2弾。そんなに陽のあたらない名曲の一環ながら、単品の記事だと弱くなりそうな曲を特集記事として紹介していこうとするもの。前にやったときには今後もちょいちょいやっていくつもりだったのが、もう半年近くも空いてしまいました。なので急いでやります。
 今回のテーマは「だれですか」。長いあいだ「歌ってる人物が不明」もしくは「不明だったもの」などに絞って出していきます。

 


片山明彦『風の又三郎』<作詞:宮澤賢治/作曲:杉原泰蔵>

 たしか、妹が幼稚園だか小学校だかでやる劇の発表会の練習期間中、家で嫌というほど歌い聴かされた記憶がある。妹は、いちど覚えた歌は狂ったようにそればっかり歌う習性があるのだ。
 これは1940年に公開され、あの大泉滉氏のデビュー作(もちろん子役)とされている日活児童映画『風の又三郎』の主題歌だったらしい。
 数年前にこの映画を観る機会があって「ああ、これか!」と思った次第。アホみたいに繰り返し歌う妹のそれのときには気づけなかったものが、いまにして思えばきわめて神秘的かつ神々しさをまとったメロディであったと納得せざるをえない。
 童話冒頭の「どっどど どどうど・・・」で始まる有名なフレーズにピアニストの杉原泰蔵氏が曲をつけたものだとか。
 ちなみにこの部分は、生前に原作者=宮澤賢治が教え子の沢里武治氏に作曲を依頼したものの、詞に見合った曲をつけることができず賢治に詫びたといういわくつきのフレーズ。そのことを沢里氏は終生、負い目に感じていたともいわれているそうで。
 後に童謡歌手=菅原都々子氏によってレコード化されたようだが、劇中では主演を務めた片山明彦氏によって高らかに歌われている。
 ちなみに妹は、発表会が終わってもしばらくは歌い続けた。


 

 


奥村チヨ『チコちゃんの歌』<作詞:永六輔/作曲:中元清純>

 

 


 1965年に放送されたNHKの『チコちゃん日記』というドラマの主題歌が好きでした。いや、番組は観たことないですよ。ただ、この手の音楽を漁るのが好きだから知ってたわけですが、この時代のものにしては他のものに比べ、はじけんばかりの明るさが際立つ歌だったことから強烈に印象に残ってたんです。
 でも収録されてるCDに歌手名が記載されてなかったことで、歌ってるのがどこのどなたなんだかずーっとわかんなかったのです。
 それがつい最近になり、レコードデビュー前の奥村チヨ氏が歌っていたとの情報があり。
 
ごん、おまえだったのか。おチヨさん、あんただったのか
 どちらかというと陰のイメージが強かったおチヨさんだっただけに、この歌声の正体が彼女のものだと知り、軽く衝撃。同時に、それだけ幅広くこなせる歌手ということにもなり、おチヨさんの実力を思い知った次第なんであります。

 

 


太子乱童『愛の絶唱』<作詞:高月ことば/作曲:北野ひろし>

 

 


 1971年発売の、斬新な歌唱法による迷曲です。変態ソングです。
 この曲に関しては歌い手の名前が最初から判明しておりました。しかしながら・・・。
 太子乱童って、だれ?
 一応、調べてはみるのですが、出てくる情報といえば、この歌がいかに変態であるかを訴えるものばかり。人物像についての情報が薄すぎるのです。
 で、その内容はですね・・・もう、聴けばわかりますよ。ソロで3種類の歌唱法を取り入れており、
サビでいきなり「き゛ぃ゛ぃ゛み゛の゛ぉ゛ぉ゛ぅ゛」とダミ声(というかアブラゼミ声)になってしまう離れ業で卑怯なほどズッコケさせてくれます。サビがすんだらまたもとどおり、何ごともなかったかのように普通な歌い方に戻ります。このスイッチの切り替えぶりが最大の聞きどころなんでありますね。
 ふつうに歌えばなかなかな昭和歌謡を、ここまでキワモノにしてしまった太子乱童(そもそも、この名前もおかしい)なる歌手の歌声には胸キュン必至でありますから。

 

 

 

 

 

 

大橋恵里子『だれですか』<作詞:藤公之介/作曲:馬飼野康二>

 


 記事の表題にしてるからには入れないわけにはいかない一曲です。まさしく、だれですか、おまえさんはだれですか?
 たまたま見つけた曲だったのですが、私が知るブロガーさんのなかに、この手の曲を大好物とする方に心当たりがありまして・・・・・・wishy-washyさんっていうんですけどね。調べてみたら案の定、記事にされてましたのよ(笑)。
 歌ってる大橋恵里子という方はアイドルだったそうで、あの『笑ってる場合ですよ!』にレギュラー出演したり『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン』のアシスタントを務めたりと、そこそこ売れてた時期もあったのだとか。
 でも記憶にございません
 ただ、歌手としては出す曲出す曲いずれもが惨敗つづきだったもよう。しかし、その歌声を聴いて納得。
「あれ、なんだこりゃ? いやダメじゃないんだけど、ちょっと斬新すぎるというか・・・まぁ、これはこれでアリ・・・いや、やっぱナシか? ん? ん? 
??ヾ(゚ー゚ヾ)^(*゚・゚)ンッ? 」
 軽くパニックになります。なんかね、初めてメッコールを飲んだときの顔とおんなじになってるのが自分でわかりました。
 しかも詞の内容が『火曜サスペンス劇場』を彷彿とさせる陰気なもので、わずか3分半のなかに2時間ドラマ的な展開を見せる。じつに意外性があり、かつ無駄にミステリアスなのだ。
 でもラストは「本人、楽しんどるやんけ! 
ヾ(~∇~;) 」といったオチに終わる。
 ツッコミどころは盛りだくさん。これまでになかったタイプのアイドルソングという意味でもポイント高し、なのである。
 詳しくはwishy-washyさんの記事を読んでください。


 

 


ほんこん(?)『マジンガーZ』<作詞:東文彦/作曲:渡辺宙明>

 パチソンのほうです。
 今回のテーマが「だれですか」なんですけれども。そもそも超無名歌手にアニメソングや演歌などを無理やりカバーさせたものがパチソンでありますから、この種の歌い手さんはすべてが該当するわけでありやんす。
 で、マジンガーZです。というか、マジンガー(おつ)ですわ。イントロの時点でダンボール合金で出来たマジンガーがポッスンポッスン突進してくる絵が浮かびます。パイルダー・オンの作業だけで2時間くらいかかりそうですし、ロケットパンチもブレストファイヤーも・・・なんか違うのが出そうです。
 思い出しました。むかし知人がこれのカセットを持ってまして、聴かせてもらったらモーレツなコレジャナイ感を抱いたものです。いまとなっては羨ましいですけど。
 とりあえず歌う前にブレスの箇所くらいは確認しておいてほしかったです。さもないと、まもなく兜甲児は機械獣ではなく酸欠でくたばることでしょう。




 以上5曲。お気に入りはありましたか?
 あ、新年の挨拶はぜったいにしません! \
(`×´)









 

 

 

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