12月14日、もう恒例となりました伴大介さんを囲む集い“伴さん会”の忘年会に参加してきました。
 毎月のように伴さんとお会いしていた前年に比べると回数こそ若干少なめではあったものの、2013年の伴さん会はすべて出席しましたし、お芝居もちゃんと観劇することができました。その一つひとつがいい思い出になってますので、ファン冥利に尽きる1年でもありました。

 忘年会のゲストは、なんとなんと『忍者キャプター』で伴さんと共演されていた林大興さん! 水忍キャプター2=四条左近を演じられた元俳優さんです。
 林さん(ハヤシさんじゃないよ)は現在、千葉県野田市で林家國際武術興道會という道場を営んでおられる武術家で、老若男女たくさんの生徒さんを指導されてるとのことです。
 林家國際武術興道會では空手技などの武術を中心に指導されてるそうですが、手裏剣投げについてのお話もしてくださいました。
 林さんは、いつも伴さん会でカメラマンを務めておられるK井さんと面識があったらしく、前々からゲストの候補として名前が挙がっていたのが今回やっと実現したという次第。お待たせしました(笑)。

 

 

 林さんは髪を白くされてたものの、それ以外はキャプター当時のまんま。60歳のはずなのですが、ものすごく若々しい。笑顔が素敵。話し方もキャプターやってたときとおんなじ。なーんも変わってない!
 現在、芸能活動はいっさいしてないそうなのですが、生き生きとした佇まいを見るにつけ表に出ないというのはモッタイナイかぎり。すぐにでも何か出演してほしいくらい。
 ただし歳相応の役は出来そうにありません。なにしろ肌のツヤからして30~40代でも通用しそうなクオリティなのですから。

 


 まず伴さんとご挨拶。その際、伴さんは私に「元気?」と話しかけてこられ、そのあと「妹尾くん、元気してるの?」と、なぜか弟分である妹尾青洸さんの近況について尋ねてこられた。おそらくこのころ、妹尾さんがご自分のブログ内で「病院の検査で・・・」といった記事を書かれていたのを見て心配されたのではないかと思います。
 ですが、私だって妹尾さんとは公演のときくらいしかお会いすることはないのです。そんなにしょっちゅう会ってるような印象があるんでしょうか(笑)? でも、たぶん会ってる回数なら伴さんのほうが多いと思いますよ。

 さて開会のご挨拶。伴さんは林さんの紹介。もちろん『キャプター』で共演していた当時のことを思い出しながら、そして、ときに会話を交わしながら語ります。林さんは隣でニコニコしてます。
「林くんは、おとなしい好青年という印象でした」
 伴さんは林さんよりも学年で5つ上です。現場ではアニキ分のような目線で林さんを見ていたのかもしれませんね。
 そういえば以前、伴さんはキャプター当時を「オレは主役だったから座長のつもりだった。主役は座長だよ」という意味合いのことを話してくださったことがあります。だけどキャプターは大所帯だから、まとめるのが大変だったんじゃないかと思いきや「でも、あのときオレ●●してたから・・・」とギリギリトークで笑わせてくれる伴さんなのでありました。

 参加者からの質問コーナーのなかでは『キャプター』当時の林さんの激務ぶりが語られました。台湾映画だったか、そっちの撮影とも掛け持ちしていたそうで、日本で1週間ほど『キャプター』の撮影をしたら、こんどはあっちで1週間撮って・・・を繰り返していた時期があったそうです。
 林さんはゆっくりと、そして言葉を一つひとつ大事にするような話し方で優しく語ってくださいます。

 また、伴さんからは2014年の活動予定について告知がありました。どうやら2014年は特撮関連の大きな仕事が入ってきてるようです。だけど、この時点ではまだ情報解禁になっておらず。
「ここまで出かかってるけど、まだ言えない」「特撮ファンがひっくり返るようなこと」・・・と、伴さんご自身も興奮するほど楽しみにされてる様子が伝わってきました。

 それにしても今回、林さんというのは激レアなゲストです。おそらく特撮系のイベントなどへ出演されたことも、ほとんどなかったのではないでしょうか。それだけに伴さん会の出席者にとっては超貴重な場面に遭遇できたということになります。
 伴さん曰く「キャプターでイチバン人気!」と紹介されてました。どこのリサーチでその結果が出たのかは存じかねますが(笑)、それは面白いデータだなーと思います。と言いますのも、私が見たかぎり水忍キャプター2というのは番組のなかで主役になった回がいっぺんもなかったと記憶しており、しかも台詞が極端に少なく人物像が描かれることもほとんどないキャラクターだったからです。まともに考えると感情移入の余地がないポジションなんですよ。
 にもかかわらずイチバン人気というのなら、その要因はどこにあるのか? という興味が湧き、私なりに分析してみました。

①四条左近が、伴さん演じる火忍キャプター7=出雲大介と並びイケメン枠だった。
②シンボルカラーが青であり武器が水鉄砲(激流砲)ということで、チビッコにはわかりやすい。
③寡黙なところが、逆にミステリアスな魅力を誘った。

 ふつうに考えたらこんなところでしょうか。このうち、とくに③に関してはキャプターに限ったことではありません。なにしろ林さんは志穂美悦子さん主演映画『女必殺拳 危機一発』でデビューしてからは俳優としての活動期間が短く、出演作品もそう多くはありません。加えて林さんの情報を伝えるような文献も非常に少ないため、リアルにミステリアスなんです。よってアタマのなかで林さんの人物像を勝手に想像し、膨らませたりするキャプターファンが多かったのかもしれないですね。

 


 しばしの歓談タイム。私の席の近くには、どすこいプロレスのオーナー=矢沢孔明さんがいらっしゃいました。矢沢さんがいるときは、いつもマニアックな映画の話題になります(笑)。
 なんでも矢沢さん、このあとテレビ出演のリハーサルがあるんだとか。正月深夜のトーク番組に出演されるとかで、時間を気にされてました。そしていよいよ退席される際はマイクを手に取り「これからプロレスと特撮を背負って戦ってきます!」と宣言、参加者一同からも温かい声を浴びせられ、颯爽と出陣して行かれましたよ。
 番組内でプロレスの話題はもちろんですが、隙あらば特撮ネタも盛り込んでやろうと目論んでたみたい(笑)。これは放送日が楽しみだー!


 ごめんなさい矢沢さん、うっかり忘れて見逃してしまいました。 

 

 


 私の隣には茨木からお越しのK村さんがいらっしゃったのですが、用事があるらしく1時間でお帰りになられました。席が空いたのを見て林さんがそこへお越しになりました。これで林さんとも直接会話ができます。

「わたし今日の午前中、林さんの予習をしときたくてネットで検索してたら林大興検定っていうのを見つけまして。やってみたら合格しましたよ。2問しかないんだけど(笑)」
「そういうの、あるね(笑)」
「日本にお越しになったのはいつなんですか?」
「日本に来たのは8歳のとき。父が貿易の仕事をしてたので。学校ではよくケンカしてた」
「それは差別的な扱いを受けてのことですか?」
「何言ってるかわかんないから、ぜんぶ悪口に聞こえる(笑)。校長室の常連だった」

 側にはカメラマンのK井さんもいらっしゃり、K井さんも面白い話題を振ってましたよ。そのなかで印象的だったことも書いておきましょう。

「激流砲の水はどこから出るんですかね?」
 これ、林さんが隣へいらっしゃる前に私と交わしてた話題。水の体積というのは絶対的なものだから、激流砲以外のどこかから引っぱってくるハズ・・・。そんな、素朴でもあり『空想科学読本
にも載ってそうな疑問。もしかしたら水忍のコスチュームの下に大量の水が待機状態になっていて、放射したら体がしぼんでいくのか? ・・・そんなアホな話しをしてたんですよ。
「あれは、消火栓」
「えーっ!」
 消火栓を使うのって消防局の許可いるのかな? もし必要だったとしても、当時の東映だったら無許可で使ってそうだな。というか、ぜひ無許可であってくれ・・・そんな妄想がアタマのなかで駆けめぐります。
 また四条左近は水泳のインストラクターという設定でして、いつも『キャプター』のEDで流される映像では林さんが泳いでいる場面が使われています。それについて実際の林さんはと言いますと「水泳はやるけど速くはない」とのことでした。強いて挙げれば、得意なのは「横泳ぎ・・・」。この回答にはズッコケてしまいましたわ。 
ミ(ノ_ _)ノ=3 ドテッ!!

 このあと伴さんも同じテーブルへお越しになり、左隣に林さん、そして正面右には伴さん、というダブルキャプターに囲まれるカタチに。
 そこで、長年気になってたのに訊くのを忘れてた件を思い出し、ちゃんと確認しておくことに。それは、キャプターのバイザーから見える視界について。とくに伴さんがやってた火忍キャプター7は顔の真ん中に大きな飾りがあるでしょ。あれ、どんなふうに見えるのかなぁ? って。
 すると伴さん、あっさりと「ぜんぜん見えるよ」とのこと。
「(面積が)あんだけあるんだから、飾りがあってもよく見える」
 特撮の撮影では多くのスーツアクターの方が視界不良の問題で苦労されてる話をよく聞くのですが、どうやらキャプターの場合、そこについては恵まれていたみたい。
 ただ、林さん曰く「ツノが折れやすいので、よく修復しながら撮影してた」とのことですので、別の問題での苦労はあったようです。

 伴さんからは「年賀状、送るから」と住所を訊かれました。ずいぶん前に伴さんから年賀状をいただいたことがあったのですが、なんだか書いてもらうのが申しわけないような気がしてて、ここ10年以上は年賀状のやりとりはやってなかったんですよ。伴さんは何度か引っ越されましたしね。
 でも、おかげさまで2014年のお正月は伴さん、それに上野山功一さんからのものもあり、イナズマンFのコンビから年賀状が届くという非常に贅沢な新年を迎えさせていただきました。
 届いた年賀状はコレ2枚だけだけど。

 伴さんと林さんに挟まれるという贅沢なポジションに座ってたわけですが、それぞれが別々の話題を展開しています。しかもどっちも面白そうな内容なので、右耳⇔左耳⇔右耳⇔左耳・・・と、頻繁にスイッチを切り替えるようなかんじで聞くことになります。したがって話の内容を最初から最後までシッカリと聞き取ることが非常に困難という事態になりました(苦笑)。このときほど聖徳太子の特技を羨ましいと思ったことはありません。
 右側では伴さんが、これからやることになるであろうお仕事についての明るい話題をされてます。これはこれで興味のあるお話です。いっぽう左側では林さんとK井さんが格闘技の話題をされてるようでした。K井さんは格闘技の経験もある方のようで、プロレスの試合などの撮影もお仕事で行かれることがあるんだと伺ってます。
「プロレスラーが格闘家のところへ道場破りすると負けてしまう。けど格闘家がプロレスのリングへ上がったら逆の結果になる。それは・・・」
 ハッキリ聞き取れたわけではありませんが、林さんはそう仰ってるように聞こえました。どうやら「地の利」について語っておられるらしい。私としても、ものすごく興味を惹かれる話題ですよ。でも途中からそこへ入っていくのがアレかと思い、自分の意見を挿んだりするのは思いとどまったわけですが(苦笑)。
 それと、俳優業から遠ざかった現在の林さんから見る映像モノについて感じるご意見としては「フィルム撮りが好き。時間が止まるから」と語られてました。このあたり、私の感覚と近い見方をされてるのがわかります。ただ、それを誰かに口頭で伝えるにあたっては、いつも適当な言葉が見つからずに苦労してるんです。そんななか耳にした「時間が止まる」という林さんの言い回しは、じつに上手い表現だと思いました。

 ちなみに現在でも林さんは整った体型を維持されてます。それでもご本人曰く「20㎏太った」とのことでした。当時はどんだけ痩せてたんでしょうか(笑)。
 そんな林さんを指して、参加者のなかには「ありゃあ主婦層からはモテモテだぞ。きっと寝技を志願してくる生徒さん、多いんだろうなあ」と羨ましがる(?)人もおりました。


●そういえばK井さんだったかなあ? 『キャプター』の漫画版を持参されてましたわ。

 

 一次会はこれにて終了。林さんは家が遠いため二次会への出席は無理。でも伴さんは顔を出してくださることに。店を移動する前にも伴さんと少し会話したのですが、そこで私は石橋正次さんの夜明けの停車場をリクエスト。

 これには理由があります。もう15年くらい前のこと。伴さんの集いが現在の体制になる前のことですが、国立市のほうでお茶会をやったことがありました。その二次会だか三次会だったかでカラオケ屋さんに入ることになったんです。
 何を歌うか決めかねていた伴さんでしたが、先ほどにも書きました茨木のK村さんが『アイアンキング』の主題歌を歌ったんですよ。それを見た伴さんは「おっ、石橋正次! そうだ、あれにしよう」と言って歌われることになったのが
『夜明けの停車場』でして。
 ジローが歌う静弦太郎の生歌ですからね、これは必見ですよ。
 ところが、その途中で時間終了を知らせる電話が入りました。で、そのときの仕切り役の人に「すぐに受付へ行って」と、なぜか私が指名されまして。「ちょっとでも遅れると追加料金取られることもあるから!」と急かすんです。
 その仕切り役の人よりも私のほうが「歌を聴きたい」という想いは絶対に強かったはずなので、そこで聴けなくなったことがずーっと心残りだったのですよ。そんな経緯で、リクエストをお願いしてみた次第です。

 それと伴さんは、なぜか「“Kとブルンネン”って知ってる?」と振ってこられました。残念ながら私の勉強不足で、その時点では存じ上げなかったのですが、どうやらアメリカ人女性と日本人男性のデュオらしいんです。このうち男性のほうが小室等さんの奥さんの弟だという豆知識まで話してくださいました。
 なんでそんな話をするのかな? とも思ったんですけど、「マニアックだよ」と強調されていたことから、もしかしたら伴さんは当ブログの「
そんなに陽のあたらない名曲」コーナーをご覧になって、私の嗜好を理解したうえで話題に出してくださったのかもしれません。
 あれっ、
Kとブルンネンのどっちかが伴さんと面識あるって仰ってたかな? 調べてみたところ“K”こと鈴木豊明さんは昭和22年生まれの明治大学出身だそうで、伴さんと共通点がありました。そうか、同級生だったのかぁ!
 いま、これ書きながらKとブルンネン聴いてます。なかなかしっとり系のイケてる歌が多いですね。伴さん、ありがとうございました。
 二次会で伴さんは私の隣で『夜明けの停車場』をご披露。また「ビリー・バンバンある?」と私に振ると、その代表曲である『白いブランコ』も歌ってくださいましたよ。もちろん私としては大満足なんであります!


 

 こうして2013年は締められたわけですが、2014年の伴さんは、かなり貪欲に活動される意向を示しておられます。ファンの皆さんはお楽しみに。

 

 

この日のもようは、公式サイトの写真館にて画像が掲載されています。