本日は5月26日、伴大介さんらが出演した舞台『ならぬことはならぬ -福島事件-』千秋楽観劇の記事でござるよ。
 この舞台は市川夏江さんが代表を務める方の会第52回公演とのことでした。既に当ブログでは伴大介×うえだ峻×高槻純 3大ヒーロートークショー&朗読劇!で予告済みでしたが、それの本番ということですね。
 私的な見どころは、伴さんが出演するだけではなく、
うえださんも共演されるうえださんの長所を知る伴さんが共演されるということは、うえださんの持ち味が大いに期待できるこれだけでも、ぜったい面白くなる! ・・・という構図が成り立ったわけで、話を聞いた時点で「観に行きます!」と予定のことも考えずに即答してしまったもんです。

 場所は銀座みゆき館劇場。会場の前には伴さん会の幹事=Sachikoさんが立っておられた。誰かを待っているらしい。Sachikoさんは、この日で3回目の観劇。聞けば連日のように客席は埋まっているとのこと。うん、いいことだ。 (o^-^o)

 入り口で演出担当の狭間鉄さんがニコニコしながら迎えてくださる。何度お会いしても笑顔が素敵な方です。奥へ進みますと戸野廣浩司記念劇場
(通称:トノゲキ)営業の黒田さんが受付係として立っておられ、その館長である平山さんもいらっしゃってた。
 朗読劇での流れもあり、私はてっきりトノゲキでやるものだと思っていたのですが、なんでここでやることになったのかという素朴な疑問を
平山さんに訊いてみましたら「単にハコが合わないから。そのへんはドライに」とのことでした。見たところ客席の数はトノゲキさんとそんなに変わらないようにも思えたのですが、ステージの奥行きはみゆき館のほうがあるのかなーってかんじ。

 館内は既に程よく埋まり、伴さん会の常連もチラホラ。最前列が空いてたので私はそこへ座る。客席には『キカイダー』世代と思しき人たちも目立つのですが、高齢者も多く、幅広い層が観劇に訪れているもよう。こういう雰囲気、好きかも。
 ギリギリになって駆けつける方もおられ、やがて補助座席が出されるほどの満席状態になった。開演!
 

 


 

 タイトルを見てもわかるとおり、このお芝居は福島事件を題材にした歴史モノ。明治15年に起きた、福島県会津農民たちの自由民権運動が下敷きになっているそうです。
 鬼県令による会津三方道路建設工事のため、住民に対し重労働を義務づけ、それを拒否または不可能とする者には重税が課されるという強引なものだった。この権力の横暴に自由党員らが反抗するというお話です。
 こういう社会派なものを題材にした作品を舞台で観るのは初めてなので、その意味でも楽しみにしておりました。

 私が予想していたのは、弱者側と権力者側、双方の言い分がぶつかり、難しい問題を考えさせるような内容になるのかと思っておりました。しかしこの舞台では「善良な住民vs悪の権力者」という図式が明確であり、明治時代の話でありながら時代劇などでもよく見られるような、わかりやすい勧善懲悪モノとして描かれていました。
 また、物語が始まる前や途中で状況を説明する人が現れます。これは有難かった。たぶん、ホントだったら説明しなくてもわかるように演出していくのが理想なんだと思うのですが、舞台の場合だと映像よりもわかりづらくなるような気がするんです。で、ついていけないまま終わっちゃうというのを、こないだ他の舞台で体験してしまいました。ああなったら観ててツラいですからね(苦笑)。

 このお芝居で最初に目を惹いたのは、一部を除き大半の人がカツラではなく地毛を結ってるかそのままだったこと。あれは準備に時間かかりそう。むかし時代劇に出たガッツ石松さんが「大変だな、江戸時代の人は毎日こんなの被ってたんだから」という迷言を排出したことがあるそうですが、いっそのことカツラのほうが楽だったんじゃないかと思いますよ。

 さて物語は、貧しい農家である上野直助(演:うえださん)のもとへも強制労働のお触れが出るが、
うえださんにとって、それはかなわぬ相談なのであった。
 罰金として6円の支払いを命じられるも、それも無理。家財一式の差し押さえはおろか、住む家すらも追われる危機に見舞われる。一家は頭を抱え、かなみさん演ずる末っ子の加代(13歳という設定らしいが、なぜか一人称が「オレ」)だけが無邪気にイナゴ料理を待ちわびる。
 困り果てたうえださんは伴さん演ずる温厚そうな地主(?)のもとへ相談に行ったりするのだが、詐欺に遭うわ長女スズ(演:藤原さえさん)が手篭めにされて殺害されるわで絶望の淵へ追いやられるのであります。
 いっぽう自由党・片山文次(高槻純さん)は、権力の横暴に立ち向かうよう多くの農民へ呼びかけるのだが、過去のトラウマから我関せずを決めつける原三千夫(演:新田将司さん)のような者もいて思うようには捗らない様子。
 そして悪の首領のポジションにいる警察署長・池田庄吉(演:高橋眞三樹さん)は、カネの亡者というよりも、どちらかというと弱者が困っている様子を見ると「ゾクゾクゾクゾク」悦ぶというドSキャラ。他の出演者が和服なのに、ひとりだけシルクハットにタキシードという出で立ち。しかも口には紅まで塗って嫌らしさを演出させてます。一目で変態だとわかります(笑)。
 そんなかんじで、さまざまな人間模様が描かれていきます。

 伴さんの役どころはですね、一応は農民らしいのですが、比較的暮らしに余裕があるのか大らかなキャラクターで、貧乏な農民からは頼りにされるようなポジション。ひとりで詰将棋してる場面が多かったですね。
 高槻さんとの絡みでは、飛車が好きだと言う高槻さんに対し、微笑を浮かべながら「角はカッコいいぞ。ナナメにシューッと・・・」と穏やかに答える。
 私は将棋がそんなに強いほうではありませんが、そんな私から見るとこの場面では「なるほど。そういえば飛車のほうがわかりやすい駒だけど、それより角を上手く使いこなせるようになったらカッコいいかも!」って思っちゃいましたよ。
 でも、そのあと「桂馬のほうがカッコいいかな、フフ」とか言いながら去るシーンもあったりで。まー、私は桂馬がいちばん好きですけど。

 うえださんは、いかにも弱々しい農民で、悪者の企みによって絶望の淵に追い込まれるというポジション。そんななか、娘に「アレやってー」とせがまれては『キカイダー』服部半平を彷彿させる忍者アクションで笑わそうとする。
 ところが、そこだけ切り取ればコミカルに見える動きではあるものの、シチュエーションがシチュエーションだけに物悲しく見えるのです。ここは観るほうも笑っていいのかどうか迷う場面ではありましたが、しかしこの微妙な心理を突いた演出がよかったです。

 このお芝居では悪役の方々が、みんな濃いお顔されてるんですよ。そのなかで帝政党・加藤貞則を演じた福田治さんと薬屋(じつは詐欺師)の江花克栄を演った市川兵衛(ヒョウエイ)さんが、どちらも大森隆男顔をされてるので途中まで同一人物かと思ってしまいました(苦笑)。
 そのうえ狭間さんも大森隆男系に見えたりするので、このお三方はややこしかった(笑)。

 後半に入り、借金の形にかなみさんを高く売り飛ばすべく連れて行こうとする老婆が現れるのですが、この婆さんが登場するや客席から「待ってました!」の声がかかった。根強いファンの方なのでしょう。
 あとでわかったのですが、この老婆を演じていたのが方の会代表の市川夏江さんだったのです。調子のいい小悪党ながら軽妙でコミカルな動き。いかにもベテランさんといったかんじで見ていて楽しくなります。

 悪者二人組が密談している場面になりました。いわゆる「おぬしもワルよのぅ」「お代官さまこそ。ヒッヒッヒ」的なシチュエーションです。
 ときどき舞台からハミ出した場所で演じられることがあるのですが、この場面もそう。私が座っている席の前には柵を挟んで通路があり、そこで演じられてるのです。手を伸ばせば届くような距離です。
 お金のやりとりがあったんですけどね、たぶんあれ、自前の財布(笑)。演出なのか本当に手が滑ったのか、薬屋役の市川兵衛さんが一瞬、お金を落っことしたんですよ。それをさりげなく拾ってその場面は過ぎたのですが、小銭を1枚拾い損ねて行かれました。
 10円。そう、10円玉が落ちたまんま。この10円は終劇までそこに残されたまんまになります。私はそれが気になって気になって仕方ありませんでした(笑)。

 気になったといえば、まだあります。自由党員である高槻さんが捕まり、棒のようなもので叩かれてるシーンがありました。いわゆる拷問にかけられてるわけですが。
 このとき高槻さんは裸にフンドシ姿です。その姿には「なにもそこまで・・・やるの?」と思わすほどの思い切りを感じました。
 ただ、私が座ってるのは最前列ですから。この位置からだと角度によってはフンドシがズレそうになったりで・・・それはそれはスリリングでありました。
小宝宝汗
 

 クライマックスに突入し、帝政党の悪いヤツだと思われてた福田さんが、じつは正義の味方(?)であり、悪者どもの悪事を次々と暴いてゆくという意外な展開に。それも、映画『ルパン三世 カリオストロの城』において銭形警部「ルパンを追っていてとんでもないものを見つけてしまった。どーしよー?」と棒読み口調になる場面がありますよね。あんなかんじの痛快な暴き方なんですよ。
 福田さんは、このお芝居でいちばんオイシイ役どころだったと思います(笑)。

 終演。楽しいお芝居でした。観てるほうが出演者それぞれのポジションを把握できるくらいの人数で、しかも各々の持ち味がちゃんと出ていた印象。佐久間稲子さん葵うららさんKUMIさんも、みーんなよかったです。
 伴さん会から来た人たちも、みんな満足そうな顔されてましたよ。

 会場から出る際は通路が狭いため、規制退場になります。後ろのほうの席にいる人からの退場になるので最前列である私たちは最後のほうです。
 でもその間に、先ほど柵のあっち側で薬屋さんが落っことしていった10円玉を拾う。薬屋さんに届けないといけませんから。薬屋さんは悪者ですけど。
 その10円玉、見ると「昭和44年」と印字されてました・・・。

 

 ホールから外への通路は上り階段になってます。そこへ出演者の方々が並び、見送ってくださいます。この回が千秋楽なので、皆さん「やり切った」感を浮かべながらの笑顔だったのではないかと思います。うえださんも伴さんも。
 最後のほうで、薬屋役の市川兵衛さんが立っておられました。
「さっき、これ。落とされましたよ」
「ああ、これはどうも!」
「この10円で、うえださんところの罰金6円をなんとかしてもらえませんでしょうか」
「あはははー、そ、そうですねー!」
 市川兵衛さんは舞台の上では詐欺師でしたけど、素に戻れば笑顔が素敵なおじさまでした。


 ちなみに階段の途中には、黒田さんが持参してきたという伴さん&うえださん&高槻さんの関連アイテムが展示されていました。

 会場の外で伴さん会の皆さんが集合、しばしの雑談タイム。もちろん、メインとなる話題は先ほど観たばかりの舞台について。皆さんの笑顔が満足度を表しているようです。なかには、いつもの伴さん会にはお見えでない、ご家族をお連れの方もおられました。
 Sachikoさん以外にも複数回観劇された方がいたのですが、その方いわく新田さんがいちばん上手いと思ったとのこと。こうして魅力ある役者さんを見つけていくのも観劇の楽しさのひとつですね。
 また、いつも伴さん会やイベントなどでカメラマンとして活躍されてるK井さんが、最近発行された雑誌に「キカイダーが載ってますよ」と言い、それを見せてくださった。
 雑誌の名前は『昭和40年男』6月号。この6月号は悪役特集らしいが、表紙がブッチャー、そこへ「T・J・シン」「ハカイダー」「吉川晃司」「毒蝮三太夫」「イナズマン」「ショッカー」…といった刺激的なキーワードが並ぶ。一見、何の本だかよくわからない(笑)。

 このあとは伴さん会のメンバーで食事会。伴さんは方の会関係者の打ち上げに参加されるのですが、こちらにも掛け持ちで出てくださるとのこと。ですのでハシゴしやすいように、あちらの打ち上げ会場となる四谷三丁目まで一同は電車で移動します。
 適当に入ったお店が韓国料理店だったのですが、これがなかなか美味しかったり珍しい料理が出たりで楽しいのなんの。おそらく若い店員さんが韓国からの留学生だと思われ、片言の日本語もイイ味が出てて面白い。
 参加メンバーのなかには役者さんもおられ(「ヒーロー番組の悪役を演るのが夢」とのこと)、うえださんのオンリーワンな魅力を絶賛しておられた。

 しばらくして伴さん到着。それ以外にも
伴さん会常連さんが数名合流(この日は他の用事があったそうだが、観劇は別の日にしていたらしい)。総勢十数名のミニ伴さん会です。
 お疲れなはずの伴さんですが、ここでもサービス精神を発揮! 稽古中のエピソードをはじめ過去の修羅場を語るという、もはや恒例といえるぶっちゃけトークをやっぱり始めてくださった。なかでも『リング0 ~バースデイ~』での裏話は、とてもここに書く勇気はありません(笑)。もったいないけど墓場に持って行かせていただきます。
 だけど、どうしても聞いてみたいという人にはナイショでこっそりおしえてあげま・・・・・・どうしよう。 σ( ̄、 ̄=)

 まだ食事会は終わってないのですが、そろそろ伴さんは移動されます。
 ところが、なんと伴さん、行きたい人は方の会の打ち上げにも連れて行ってくださるとのこと。これは面白そうだと思い、後先のことも考えず手をあげる全温度チアーさん。他2名の人たちとともに別の会場へ移動です。

 


 方の会の打ち上げ会場へ到着。飲み屋さんだったか料理屋さんだったか、ちょっと忘れました。ただ、日本酒が似合いそうなお店。狭間さんをはじめ皆さん、あたたかく迎えてくださいました。平山さんや黒田さんもいらっしゃいます。黒田さんは当初、まだお仕事が終わってないご様子(残務処理?)で、パソコンを前に何やら作業をされてました。
 伴さんが私に「あそこ座りなよ」とご指定。すると周りから「あそこは大御所の席だから、なかなか座れないよ(笑)」と、脅しなんだかVIP待遇なんだかよくわからない声が。それはたぶん冗談なんだと思いますが、行ってみたら代表の市川夏江さんがいらっしゃったので、たしかにVIP待遇なのかも(笑)。
 だけどここでは偉い人なわけですから、とくに若手の役者さんからすれば、たしかに緊張したり怖気づいたりする席なのかもしれませんね。あとで聞いた話だと、心配して「(私のような者を)あそこへ行かせて大丈夫ですか?」と伴さんに訊いた人もいたそうです。伴さんからするとVIP待遇のつもりだったのか、あるいは、もしかしたらホントにイタズラ心で洗礼を浴びせようとしてたのか・・・(笑)。
 しかし当の私は、どうせ部外者であるという気楽さもあり、さほど躊躇することもなく同席させていただいた。市川夏江さんは、ふつうに迎えてくださいましたよ。同席の方々も「なに飲みます?」ってかんじで。
 そこの席に座っておられたのは音響さんと照明さんだったかな? もうひとりは脚本を書くお仕事をされてる方(だったような気がするけど違うかもしれない)とかで、その方と市川夏江さんは戸野広浩司さんが所属していた劇団の同僚だったとのこと。
 それならば、ということで、私が戸野広さん、そしてタイガージョーへの想いを話し出すと、お二人はニコニコしながら聞いてくださるんです。きっと、いまだに戸野広さんのことを必死こいて語る変な人に出くわしたことを嬉しく思ってくださったんだと思います。
 もっとも、単に私の話し方が可笑しかっただけなのかもしれませんけど。

 また市川夏江さんからは、法の会を立ち上げて2度ほど挫折しそうになったときのエピソードを伺う。でも、苦しかったときに助けてくれたのが狭間さんだったという素敵なエピソード。
 いいこと聞きました。狭間さんは若いころから優しい人だったそうです。

 市川夏江さんは早めにご退席なさりましたが、打ち上げはまだまだ続きます。かなみさんは率先して飲み物を運んでおられ、狭間さんからは大入り袋が次々と配られる。そういえば、これまで狭間さんは和服姿の印象が強かったけど、ここではシャツを着ていて若々しい。とてもいい雰囲気。
 隣が空席になり、何人かが入れ替わりながら訪れる。伴さんもお越しになった。ここで、劇中、伴さんが指していた将棋の盤上は、どんな駒の並びをしていたのか質問してみた。
 そしたらなんと! 伴さんは将棋を知らないらしい!

「桂馬ってカッコいいの?」
 思わずズッコケてしまうような驚愕のひと言。うわぁ、そうだったんですかぁ! かつてジローを演ってたとき、ギターを弾けないのに弾くフリで視聴者を納得させていただけのことはあります(笑)。やられました。
 伴さんがやるとなんでも説得力があるふうに見えてしまうという事象、まざまざと思い知らされました。伴さん、桂馬はカッコいいというよりは変態な動きをする駒ですから。よく考えたら、銀を上手く使いこなせるほうがカッコいいと思います。

 もうね、このあたりから脱力し始めたのか意識が朦朧としてきましてね。あろうことか、こんどは伴さんのヒザにビールこぼしてしまいました。
 この「こんどは」というのはですね、朗読劇のとき、かなみさんへもうっかりかけてしまったことがあったので、その再現になってしまったからです。
 慌てておしぼりで拭き取る全温度チアーさん。ですが伴さんは、とくに気にすることもなく話を続けてます。
 すいませんでした、同じ失敗を繰り返すのが全温度クオリティなのです・・・。


 そんな伴さんもお帰りになり、こんどは悪の警察署長・高橋眞三樹さんが来られ、この日だけアドリブでやったという台詞(けっこう生々しくて強烈な言いまわしだった)について、その意図を話してくださった。
 高橋さんは私が好きだった、いかりや長介さんの優しいときの口調に似た話し方でした。
 また、新田さんもいらっしゃり少しお話させていただいたのですが、この方はむかしの知人にソックリな人がいたこともあり、私のほうが勝手に親近感を持たせていただいた次第です。

 あれ?
 気づけば関係者以外で残っているのは私だけになっていました。伴さんについてきた他の人たちも、いつのまにか姿がありません。
 あちゃ~、どうやら帰るタイミングを外してしまったようです。さっき伴さんがお帰りになるとき、一緒に帰るべきだったのに・・・。図々しくも長居しすぎてしまっているではないか。

 もはや判断能力も衰えてきています。
 そこへ高槻さんがやってきました。
「あれぇ、伴さんところの人・・・。みんな帰ってるけど・・・」
 痛いところを突かれました(苦笑)。しかも高槻さん、私が多趣味なのを感じ取ったのか、意地悪っぽく「ホントは何が好きなんですか」と尋問攻撃をしてきます(困)。
 あらっ、高槻さん、もしかしてS系の人だったんですか? すると舞台で拷問を受けてたのは、好きでやってたわけじゃないのね。
 困り果てる私。ただでさえよくないアタマの回転が、このころにはさらに止まりつつあったのです。なかなか気の利いた言葉が出てきません。
 ここでいちばんいいのは高槻さんが演じたウルトラマンや仮面ライダーで返せればベストアンサーになるのでしょうけども、申しわけないことにあんまり憶えてないので突っ込まれたらアウトになっちゃいます。
「高槻さんのフンドシ姿に悩殺されました・・・」

 こんなことくらいしか言えなくなってる残念な全温度チアーさん。そこへ平山さんが、私が好きだと思われるものとして「タイガージョー!」「中川知子!」と、助けてくれてるのか追撃ちをかけてるのかよくわからない合いの手を入れてきなさる。どうやら面白がっておられるらしい(笑)。いやホント、有難いことです。 (^_^;)
 ちなみにこのとき。うろ覚えなのですが、
平山さんに囃し立てられて高槻さんとハグしてたような・・・。
 記憶違いであることを祈る、祈る。
アセ


 アタマがボーっとしてきてるところで黒田さんから、このあとは関係者のみの会になることを告げられ、このきっかけで帰ることに。狭間さんも丁寧に声をかけてくださったのですが、福田さんが「今日は最後まで有難うございました」と、こちらが恐縮するほど腰を低くしておられたのが印象的でした(たったいま、当ブログでは何度も書かせてもらってます『トノ、何がしたいんだ?』にも出演されてた方だというのが判明しました!)。


 駅まで歩こうとすると、同行する方がいたんですよ。
「あっ!」
 見たことある人。戸野広さんの元マネージャーさんでした。マネージャーさんも私のことを憶えててくださってたみたい。だけど、この方もいらっしゃったとは気づかなかったなぁ(笑)。
 駅でお別れ。そのあとは、自分のやらかした図々しさに自己嫌悪に陥る帰り道となりましたとさ。

 

 ――そんなわけで、いかにも楽しそうだった伴さんや、うえださんの「らしさ」炸裂な演技のほか、何人もの魅力的な役者さんに遭遇することのできた『ならぬことはならぬ』。初日だったかで平山満さんも観劇されたそうなのですが、ツイッターでも絶賛されてたので期待してはいました。そして、その期待を裏切らない内容のもので魅せていただきました。
 生意気なことを言わせてもらえば、ただ役をこなしてるのではなくて役者さん各々の持ち味が出ているのでキャラクターが生き生きとしていたように感じました。こういうのは観てて楽しいですよ。
 できれば、また同じようなメンバーで観たいですね。そうそう、伴さんとうえださんは再会を誓い合っておられましたから。
 あ、関係者の方。私の記憶違いおよび解釈の間違いなどございましたらご指摘ください(汗)。

 

この日のもようは、公式サイトの写真館にて画像が掲載されています。