こんにちは、どさんこです。
このブログでは、会計・税務に関する情報をお届けします。
今回は仮想通貨に関する「相続税・贈与税」の取扱いについてです。
1.財産の意義
相続税法は、相続、遺贈または贈与により取得した財産に対して相続税または贈与税を課税する旨規定しています(相2、相2の2)。しかし、みなし取得財産を除き、財産についての意義は明らかにされていません。
相続、遺贈または贈与における財産の意義は、相続税法基本通達11の2‐1において下記のとおり、示されています。
法に規定する「財産」とは、金銭に見積ることができる経済的価値のあるすべてのものをいうのであるが、なお次に留意する。
(1) 財産には、物権、債権及び無体財産権に限らず、信託受益権、電話加入権等が含まれること。
(2) 財産には、法律上の根拠を有しないものであっても経済的価値が認められているもの、例えば、営業権のようなものが含まれること。
(3) 質権、抵当権又は地役権(区分地上権に準ずる地役権を除く。)のように従たる権利は、主たる権利の価 値を担保し、又は増加させるものであって、独立して財産を構成しないこと。
2.仮想通貨の意義
資金決済法上の仮想通貨は、次のいずれかに該当するものと定義されています (資金決済法第 2 条第 5 項第 1 号及び第 2 号)。
(1) 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
(2) 不特定の者を相手方として、(1)の仮想通貨と相互に交換を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
2.実務上の取扱い
仮想通貨は、物品の購入、借り受け、役務の提供を受ける際の弁済にあたり不特定の者に対して使用し、購入及び売却ができる財産的価値とされており、相続税法基本通達における「金銭に見積ることができる経済的価値」という定義を満たすものと考えられます。
仮想通貨は現時点において、私法上の位置づけが明確でなく、仮想通貨に何らかの法律上の財産権を認め得るか否かについては明らかではないものと考えられますが(ASBJ実務対応報告公開草案第53号第26項)、通達上は、財産について必ずしも法律上の根拠を必要としておりません(相通11の2‐1(2))。
したがって、相続、遺贈または贈与により取得した仮想通貨は、相続税または贈与税の課税対象になり得ると思われます。
参照:
企業会計基準委員会 実務対応報告公開草案第53号「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い(案)」
土屋雅一「ビットコインと税務」税大ジャーナル2014.5
注).このブログの記事は、記載時点の法令等に基づき、注意を払って作成しておりますが、取扱いの正確性を保証するものではありません。また、見解に関する部分はブログ作成者の私見になります。実際の決算書作成、税務申告書作成、その他の会計及び税務に関する書類の作成、判断、検討等にあたっては、専門家にご相談下さい。
