色々とあってブログの更新をお休みしていましたが、またぼちぼち書いていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

今回のテーマは西城秀樹さんの声の「奥行き」の話です。

秀樹さんの歌声って、聴けば聴く程に、立体的なんですよね…
奥行きが深い…とでも言うのでしょうか。

でも、そもそも、声の「奥行き」って何なんでしょう。

共鳴とか、倍音によって総合的に形成されているはずなんですが、
この方の場合、喉を開けても閉めても、厚く歌っても薄く歌っても、
低音でも中音でも高音でも、
押しても抜いても、
囁いても張り上げても、
その奥行きが失われないなぁと。
ざっと通常の人の10倍くらいの奥行きをもっていると思われます(笑)

まずは、秀樹さんの歌声に、「奥行き」が生まれる背景を少しおさらいします。

①鬼フィジカルだから成り立つ完璧な腹式発声
②だけど喉も使って胸にきちんと流してるから声の芯がしっかりある
③驚異的肺活量(最高6000あったらしい)
④半端ない身体への共鳴、特に咽喉〜胸郭への共鳴をこんなに使えてる人は滅多にいない
⑤体幹以外の各所の力が抜けている
舌根、下顎、デコルテ辺り、四肢、全て全て
⑥口腔内の空洞が大きく、声の出口も大きい
⑦表情筋←NEW!
上顎と上唇の表情筋を巧みに使い、声を上へ前へ飛ばしている


こうして生成された秀樹さんの歌声は、何本もの「声」の糸が幾重も重なって束になったように、奥行きを生み出すのです。
で、多分それを難しく言うと、倍音という言葉になります。

私のイメージだと、こんな感じです。



以前も「エキサイティング秀樹vol.5」考でちょっと書いたんですが、秀樹さんの歌声って、いわゆるハスキーボイスとは一概に言えなくて(この辺りもまたゆっくり触れたいな)、
ただ、この「奥行き」の声の束の中に、
「ざらつき」という声の糸が常に数本通っていて、その糸は時によって増えたり減ったりはしますが、ゼロにはならず、
それは「ハスキー」という声の糸が束となって「ハスキーボイス」という最終形態を示すのとは異なり、
クリアボイスの声の糸とこの「ざらつき」の糸が並行して走っている…
そう表現するとわかりやすいでしょうか。
詳しく分析すると、この「ざらつき」も倍音の一種になると思われます(一応、非整数次倍音という名前がついてる模様…専門用語は頭痛くなりますね汗)
特に80年代に入ってからのヒデキの声の方がわかりやすいです。
(70年代は実際に喉を壊して本当のハスキーボイスになってることもあるので😅)
そしてこの「ざらつき(=非整数次倍音)」こそがヒデキの唯一無二の武器であり、聴く人の胸をなぞり、聴き心地の良さを与える大きな要因と私は力説したい
(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ドンドン

で。
この「奥行き」と、絶対に何か関連性があるんじゃないか、と思うことが二つあるんです。

(1)デュエットにおける奥行き

久野綾希子さん、浅田美代子さん、しばたはつみさん、
竹内まりやさん…

秀樹さんと共演されたことのある女性歌手から、あえて声質の異なる皆様をピックアップしてみました。

女性同士、個々で比べると全然歌い方も声質も異なるのに
さらに、個で歌えば秀樹さんご自身もかなり強烈な個性の声質なのに、
デュエットだと、完全に秀樹さんの声が女性の声に溶け込みます。
完全に、です。
特に、ユニゾンだと、顕著です。

※UPして下さったUP主様皆様に、深く感謝いたします。
不都合あれば削除いたしますので、ご一報いただければと思います。

久野綾希子さんと(改めて聴いて、鳥肌が立ちました…) 浅田美代子さんと しばたはつみさんと 竹内まりやさんと (独り言:埋め込みめっちゃ大変…)

他にも、和田アキ子さん、天童よしみさん、美空ひばりさん…YouTubeにいくつか動画上がっていますので、是非聴いてみて欲しいな、と思います。 
これは、秀樹さんの声の奥行きが幅広いことにより
多様なタイプの声質と共鳴し合う性質を持つのが一因、そして、
秀樹さんの声を聴いてて思うのが、秀樹さんの歌声の糸の束の成分の中に、男声要素だけでなく、女声要素もかなりの割合を占めているな、ということです。
つまり、めちゃくちゃ聴きようによっては、女性の声にも聴こえるということ。
先程私が図解で説明した「奥行き」の声の束の中に、女性の声の糸が何本か含まれている、みたいな感じです。
で、その女性の声の糸が何本も、それぞれの女性の方の歌声と共鳴し合っている感じです。(これも倍音ですね)

少し前に、あるヒデ友さんと、「ヒデキの物真似」のお話をしていた時に
「ギャランドゥ」の物真似をされている原ちゃま(原優美子さん)の方が、男性で物真似をされる芸能人の皆さんより似ているんじゃないか、というお話になったのですが、
原さんのテクニカルな巧さは勿論のこと、それに加えて、恐らくヒデキの声質に女声の要素が結構占めてることも一因と私は推察します。

奥行きは深いのに、
しっかり甘さと幼さも残っている。
「紗のかかった強い少年声」
松任谷由実さんが秀樹さんの声のことをそのように称されたのも、本当にその通りで、確かな歌唱技術に裏打ちされた、奥行きを持つその歌声の中で繰り広げられる、女声要素と男声要素の絶妙なせめぎ合い具合が、深くて熟成しているのにいつまでも少年のような甘さが残る一因なのかなぁ、なんて思ったりしています。
本当に、稀有な声の持ち主ですね。


(2)歪み声における奥行き

秀樹さんの歌声の「奥行き」は、こんな意外な所でも発揮されてます。

秀樹さんは「歪み声の魔術師」だと不肖anoが力説して久しいですが、秀樹さんのシャウトを聴いてると、すごく心地よいな、すごく上品だな、って思うことが沢山あります。
なんで心地よいな、上品だな、って思ったかと考えたら、
すごく柔らかいんですよね。

これも「奥行き」の仕業(勿論誉めとります)です。
シャウトって、どちらかというと直線的に鋭く伝わることが多い様に感じるのですが、
秀樹さんの場合、シャウトを含む歪み声にも奥行きがあるので、耳障りではない、はもちろんのこと、むしろ柔らかい球形のような心地良い衝撃を与えてくれるように感じます。
ギャランドゥとかがわかりやすいかもしれません。

西城秀樹「ギャランドゥ」

なぜ、歪み声にすら、奥行きをもたらすことができるのか…
秀樹さんが以前、何かの番組?記事?で「シャウトする時にはお腹から、喉を開けて歌う」と仰っていた記憶があり、
まさしくそれが原因だと思われます。
(出典思い出したら追記します)
つまり、秀樹さんは日常茶飯事的に行なっているご自身のベルカント式発声法の延長線上で、シャウトしたり唸ったり知らずのうちにエッジボイス等の歪み声を編み出したりという、何ともハイレベルなことをいつもやってのけてるんだと思います。
クラシックの発声法に歪み声を加えると、こんなに柔らかく心地良くなるんですよ、という良き例かもしれません。
それでですね…
歪み声につきましては、多分これだけでめちゃくちゃ語ることが沢山なので、次回(と言ってもいつになるかね)、別途章を立てて、深く解析したいと思いますので、どこまで迫れるかわかりませんが、どうぞよろしくお願いします。


何となく、西城秀樹さんの歌声の「奥行き」について迫ってみましたが、
まだまだ、これは秀樹さんの歌声のヒミツのうちのほんの一部です。

ネタは沢山あるので(笑)気の向いた時に気ままに勝手な論を広げてみたいと思います(爆笑)
それではま…

「ツンツン」

…ん?

「ツンツン」

ツンツン?

「僕だよ」

ano(以下「ア」)「わあ!アイドル仮面ヒデキ!…さん」
ヒデキ(以下「ヒ」)「お久しぶりだね」
ア「ツンツンってさっき口で言ったでしょ!」
ヒ「そんなことより、今日はちょっと物申しに来たよ!」
ア「…へ?」
ヒ「今回のブログ読ませてもらったけど」
ア「あ、ありがとうございます」
ヒ「タイトルにさ」
ア「はい」
ヒ「『図解』ってついてるじゃない」
ア「ええ」
ヒ「図って…もしかして、あのへったくそな絵のこと???」
ア「え、えぇそうですけど」
ヒ「詐欺じゃないそれじゃ!図解詐欺だよ」
ア「何ですかそれ」
ヒ「図解って言ったらもっと普通アカデミックじゃない。こないだの表情筋の図みたいな」
ア「あ…あれがわたくしの精一杯で…汗
ヒ「ぼくの顔もさりげなくすごいことになってるよ」
ア「頭では美しい顔が浮かんでるんですがね…汗汗」
ヒ「(絵を見ながら)ぼく目がないんだけど」
ア「あー…そうですよね……汗汗汗汁汗」
ヒ「(絵を見ながら)これ、なんて書いてるの?
一般人と…aho??アホ?」
ア「anoです(ボソボソ)」
ヒ「みんながツッコミたいところ全部突っ込んであげたから」
ア「いつもすみません」
ヒ「あとさ」
ア「またこのパターンですか。今度は何か」
ヒ「『愛と情熱の青春』考は?」
ア「ぎくっ」
ヒ「次回予告で言ってたよね」
ア「あー…若干これも詐欺ですよね」
ヒ「書いてないんだね」
ア「そそそそれより今日は七夕ですね🎋」
ヒ「話逸らしたね」
ア「ねぇ、ヒデキさんのお願いごとは?」
ヒ「ぼく⁉︎ぼくは今まで、叶える側だったからなぁ…」
ア「でも、ひとつくらいありますでしょ、人間だもの」
ヒ「うーん…そうね…やっぱり、
ファンのみんなが笑顔で楽しく、幸せでいてくれることかな。
あの時みたいに、みんなで手を繋ぎ合って、一緒に歌ったりして、ね。」
ア「(´༎ຶོρ༎ຶོ`)まさかの感動パターンか(´༎ຶོρ༎ຶོ`)」

ヒデキさんの願い、叶いますように。
おわり