あれからちょうど1ヶ月。
ホワイトデーを迎えた。
「おはよう」
「おはよう。杏菜、先輩から何か貰う?」
その日は卒業式で、クラスの子は
先輩から名札やハチマキを
貰おうとしていた。
「ねぇ、武井いるよ」
振り向くと、男友達と話す彼がいた。
別に期待している訳ではない。
1ヶ月前、あんなことあったし。
「琴名、トイレ行こう」
「うん」
なんかずっと武井を見つめているのも
気持ち悪いから。
ふと、琴名が何か言いたげな顔をしている
ような気がした。
数分後―。
うちの机に紙袋が置かれていた。
「これ、武井からだよ。あたしも
お返しにもらったし」
うそ…。
中には、マドレーヌなどのお菓子。
すぐに席を離れて、一歩ずつ彼に近づいた。
「武井、お菓子ありがとう」
彼は振り返ることもなく、教室を出ていった。
![菜の花畑のアンズジャム-2010021016480000.jpg](https://stat.ameba.jp/user_images/20100214/23/anns-log/52/f1/j/t02200293_0480064010414826745.jpg?caw=800)
けど、落ち込むことはなかった。
きっと、あの手紙の内容を
理解してくれたはずだから。
だから、ありがとう。
![菜の花畑のアンズジャム-image1696.jpg](https://stat.ameba.jp/user_images/20100214/23/anns-log/2e/30/j/t02200293_0240032010414826742.jpg?caw=800)
ホワイトデーを迎えた。
「おはよう」
「おはよう。杏菜、先輩から何か貰う?」
その日は卒業式で、クラスの子は
先輩から名札やハチマキを
貰おうとしていた。
「ねぇ、武井いるよ」
振り向くと、男友達と話す彼がいた。
別に期待している訳ではない。
1ヶ月前、あんなことあったし。
「琴名、トイレ行こう」
「うん」
なんかずっと武井を見つめているのも
気持ち悪いから。
ふと、琴名が何か言いたげな顔をしている
ような気がした。
数分後―。
うちの机に紙袋が置かれていた。
「これ、武井からだよ。あたしも
お返しにもらったし」
うそ…。
中には、マドレーヌなどのお菓子。
すぐに席を離れて、一歩ずつ彼に近づいた。
「武井、お菓子ありがとう」
彼は振り返ることもなく、教室を出ていった。
![菜の花畑のアンズジャム-2010021016480000.jpg](https://stat.ameba.jp/user_images/20100214/23/anns-log/52/f1/j/t02200293_0480064010414826745.jpg?caw=800)
けど、落ち込むことはなかった。
きっと、あの手紙の内容を
理解してくれたはずだから。
だから、ありがとう。
![菜の花畑のアンズジャム-image1696.jpg](https://stat.ameba.jp/user_images/20100214/23/anns-log/2e/30/j/t02200293_0240032010414826742.jpg?caw=800)