伸びる | パパ・パパゲーノ

伸びる

ヒトの体の部分で、髪と爪とはモトが一緒だという知識を何かの本で得た覚えがあります。一緒だから、どちらも伸びるという性質がある、という話でした。


馬齢を重ねてつくづく思い知るのは、爪の伸びるのが速いことですね。ついこの間切った爪がもうこんなかよ、と愕然とすることが多い。背中や肩・腕の筋肉が固くなっているので、足の爪を切るのに難渋することさえあります。何ものかがヒタヒタと寄りついてくる気配がします。


同様に、鼻毛・眉毛、耳毛(という単語はないだろうけれど耳の中の毛)も、われがちに伸びてくる気がします。俺は村山富市と血縁関係にあったか、というくらい、眉毛(のそれも白いの)が、他を圧して自己主張したりします。鼻のそれもちょっと油断すると目立ってしまう。


頭髪は、それほど伸びが気になるわけではありませんし、もう一つのヘアも、変化が著しいということはありません。ホルモンが違うのであったかもしれません。


よくまあ伸びるもんだ、いくつになっても初体験というのはあるものだ、と、ヒトの変化というものに驚いているわけです。


体内の現象は見えないから気がつかないだけで、ナニモノかが増殖したり、ドコカで血瘤ができたりしているのかもしれませんが、なーに、知らぬが仏というものです。


明日は姪の結婚式です。身内の祝儀で初めて『秋田長持唄』を歌います。いのちの受け渡しを吟じた、味のある民謡です。心を込めて歌うことにしましょう。


ドキドキ        ドキドキ        ドキドキ        ドキドキ        ドキドキ