味噌汁雲
うろこ雲
今日は外にいると汗ばむほど気温が上がりましたが、朝夕のさわやかさが気持ちがいい。昨日(か、おととい)天気予報を見ていたら、「味噌汁雲」という雲のニックネームの一つを紹介していました。
秋の晴れた空にあらわれる雲は、地球に近いほうから、積雲、巻積雲、絹雲、という説明だったと記憶しています。巻積雲が「うろこ雲」で、そのさらに上空にできるのが「鰯雲」と呼ぶようでした。気象用語と普通名詞とがきれいに対応しているのでもないらしい。
「うろこ雲」ができるときには、上昇する水蒸気に対して、さらに上空から寒気が蓋をしているのだそうです。蓋の下で、対流が起きて、対流の数が多くなると、うろこ状の雲が発生する。下から見る「うろこ」のひとつひとつは、絶えず回転しているのだそうです。
おわんに入れた味噌汁も、溶けた味噌が、下からむっくり起き上がるようにして回転しているのがわかりますね。それがいくつも見えます。これも、おわんの中が熱いのに、室温が蓋をしている状態なのだそうです。
流体の運動としては、うろこ雲と味噌汁とで同じことが起きているという説明でした。
寺田寅彦に「茶わんの湯気」というエッセイがあります。茶わんから立つ湯気と、海水が蒸発して雲ができる状況とを同列に考えようとすすめる、子供向けの一文でしたが、それを思い出しました。
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