水のたわむれ
いつかの「題名のない音楽会」に出てきた若いピアニストを、佐渡裕さんが「ノブくん」と呼んでいたのを覚えています。それが、辻井伸行さんのピアノを聴いた最初でした。クライバーン・コンクールで優勝したのが、あの「ノブくん」だと知ってびっくりしました。3週間ほど前に、番組に再登場して、万来の拍手を浴びていました。最後に弾いた、コンクールの課題曲(現代音楽)の演奏がすばらしかった。素人の私が耳にしてさえ、高度の技巧を要求される曲です。ただ技術的に優れているばかりではなく、演奏の音楽的説得力とでもいうべきものに圧倒されました。審査員が高い点を与えたのもむべなるかな、と感じました。
その辻井さんの、演奏した「川のささやき」というのを YouTube で見つけました。動画は出ませんが、気持ちのいい演奏です。作曲者はだれだか分かりません。途中、ドボルザークのヴァイオリン曲「ロマンティック小曲集」のメロディーとそっくりな旋律があらわれます。
いわゆる描写音楽として聴く必要はないでしょうが、「川のささやき」という名前とピアノの音の流れから、自然にモーリス・ラヴェルの「水のたわむれ」に連想が及びます。こちらは、マルタ・アルゲリッチです。
こういうコロコロころがるピアノの音はまことに耳に心地よいものですね。音楽的連想はさらに、シューベルトの即興曲(作品90・第4曲)にいたります。こちらはツィマーマン。いつも聴いている内田光子と印象が違います。こうやって、たちまち、即席レコード・コンサート(という言葉もなくなった)ができるなんて、いい時代ですねえ。
その辻井さんの、演奏した「川のささやき」というのを YouTube で見つけました。動画は出ませんが、気持ちのいい演奏です。作曲者はだれだか分かりません。途中、ドボルザークのヴァイオリン曲「ロマンティック小曲集」のメロディーとそっくりな旋律があらわれます。
いわゆる描写音楽として聴く必要はないでしょうが、「川のささやき」という名前とピアノの音の流れから、自然にモーリス・ラヴェルの「水のたわむれ」に連想が及びます。こちらは、マルタ・アルゲリッチです。
こういうコロコロころがるピアノの音はまことに耳に心地よいものですね。音楽的連想はさらに、シューベルトの即興曲(作品90・第4曲)にいたります。こちらはツィマーマン。いつも聴いている内田光子と印象が違います。こうやって、たちまち、即席レコード・コンサート(という言葉もなくなった)ができるなんて、いい時代ですねえ。