『ショーシャンクの空に』の不思議 | パパ・パパゲーノ

『ショーシャンクの空に』の不思議

 映画『ショーシャンクの空に』(1994)は、インターネット・ムービー・データベース(IMDb)の、上位250の第1位なんですね(本日現在)。『ゴッドファーザー』(ⅠとⅡ)が2位と3位。ネット上の投票で決めるのでしょうが、投票するのはアメリカ人が多いのだと思います。


 この映画、映画館で見たような気もするし、貸しビデオ屋さんで借りてみたのだったかもしれない。殺人罪で終身刑になってショーシャンク刑務所に入っている主人公アンディを演じたのが、ティム・ロビンスでした。囚人仲間で気脈を通じるようになったレッドの役を、モーガン・フリーマンがやりました。


 アンディは1947年に投獄されて、1965年に脱獄したという話になっていました。その少し後でレッドが刑期を終えて刑務所を出ます。


 このレッドが、かつてアンディからこういう話をされます。どこだかの小高い丘の牧草地の石垣の石の間に何百ドルだか何千ドルだかの紙幣を入れた缶をしまってある。もし先に刑務所を出たら、そこへ行って掘り出せ、お前にやるから。後になったけれど、レッドが行ってみると、たしかに現金があった。それを持って、メキシコにいるアンディのところを訪ねるのだったと思います。


 これを見たときには不思議な気持ちになりました。戦後すぐに埋めた現金が、20年後になっても、そのままの価値で使えるらしいということが不思議だったのです。もし、これが日本でのできごとだったとしたら、このエピソードは成立しないですね。昭和22(1947)年頃の紙幣を、昭和40年になって、まとめて使おうとしたら、まず間違いなく犯罪を犯して手に入れた金だと思われたでしょうから。


 ドルというお金がそれだけ安定していたということを示しているのでしょうね。


 原作はスティーヴン・キング。「リタ・ヘイワースとショーシャンクの贖い」という短い小説だそうです。


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