ソラソラ シラミ | パパ・パパゲーノ

ソラソラ シラミ

 NHKのBSで、去年放映したカーペンターズ特集の再放送を見ました。カレン・カーペンターが亡くなって(1983年32歳)、もう25年以上も経ってしまったんですね。

 日本での公演のビデオを初め、アメリカで録画されたフィルムのオンパレードで、カレンの歌声を満喫しました。天性の美声というのは、こういう人の声を言うのでしょうね。何を歌っても、じんわりと心に沁みる歌い方をします。

 番組では視聴者から人気の歌を募っていましたが、予想通り、第1位は、「トップ・オブ・ザ・ワールド」でした。

 ヴォーカル一本になる前の、ドラムを叩きながら歌うシーンもたくさん出てきました。このドラムがおそろしくうまい。進行役の一人、つのだひろ氏が、カレンのリズムは《絶対リズム感》だと言い切ってました。《絶対音感》をもじったものですね。ドラムを叩いているときの幸せそうな表情からは、後年、拒食症になるなんて微塵も感じられませんでした。

 「スーパースター」という曲は、タイトルは知らないまま、メロディーだけ覚えていました。サビの部分の「ベイビベイビ、ベイビー」というのが耳に残ります。歌いだしのメロディーは、移動ドで言えば「シーラミー」なんですね。「シ」から始まる歌は他にないのではないか。ご存じの方教えてください。

 團伊玖麿の書いたものに出てきたと記憶しますが、芥川也寸志と一緒に寮生活をしていて、不潔にしているもんだから、虱がそこらじゅうに出没したんだそうです。虱が出てくると、「ソラソラ、シラミ」と、そこは音楽学校生ですから、そのまま音にして遊んでいたといいます。