四字熟語
今では、パソコンのワープロで、「よじじゅくご」と入力すると「四字熟語」とすぐに出てきます。しかし、この語は、ふつうの国語辞典には見出し語になっていない。いたって新しい言い方です。いつごろ始まったのか、正確な年代はわからないらしい。昭和の終わりころではないか、というのが辞書業界の共通理解のようです。
「漢字4文字からなる熟語」というのが一応の定義ですが、例外が多いのと、「熟語」の定義があいまいなのとで、どれが四字熟語で、どれがそうでないかは、書き手によってマチマチです。
思いつくまま、四字熟語をあげてみます。
弱肉強食 牽強付会 温故知新 四面楚歌
一期一会 一日千秋 独立独歩 傍若無人
こういう、正統派の熟語に比べると、次のようなケースは、熟語とは呼びにくいですね。
株式会社 営業部長 年金保険 相続放棄
飲酒運転 正月興行 五月人形 酸辣湯麺
最後のは、「さんらーたんめん」と読み、近頃(とくにご婦人に)人気の、酸っぱ辛い中華そば。
四字熟語の仲間からはずれるもう一つのケースは、俗に「之入り熟語」と呼ばれるものです(熟語に入れている辞典ももちろんあります)。
竹馬之友 蛍雪之功 水魚之交 背水之陣
今では、おびただしい数の「四字熟語辞典」が出版されています。漢字クイズなどを、解く人も、作る人も参考にするためだそうです。
こんど文春文庫に入った、高島俊男『ちょっとヘンだぞ四字熟語』は、タイトルが示唆するように、四字熟語のあいまいさを鋭く批判しています。『本が好き、悪口言うのはもっと好き』という物騒な題の本も書いている方なので、四字熟語以外の話題も、辛辣かつ痛快です。
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