アナグラム
アナグラムは、ある語のスペリングを入れ換えて別の語を作る遊びです。「字謎(じなぞ)」という遊びの一種。
live(住む)→ evil(悪い)
pea (豆)→ ape (猿)
辞書に載っている複雑なアナグラムには、次のようなのもあります。
Florence Nightingale (フローレンス・ナイチンゲール)
→ Flit on, cheering angel. (羽ばたけ、心の支えの天使)
たいていの言語にこの遊びはあるはずですが、日本語の場合は、仮名1文字の単位で綴りを変えて遊びます。
やまと(大和) → とやま(富山)
いんせき(隕石) → きんせい(金星)
これは、いま思いついたものですが、少しずつ長くしていくと、むずかしいけれど面白そうです。
昔、フランス文学の渡辺一夫先生は、エッセイ集をご自分で装丁していらっしゃいました。装丁・六隅許六と表記してあったと覚えています。「むすみ・ころく」と読むのだそうです。これは「ミクロコスム(microcosme: 小宇宙:宇宙の縮図としての人間)」というフランス語を、綴り変えて漢字をあてたものでした。ずいぶん手の込んだアナグラムです。
英語のサイトには、適当な綴りを入力すると、可能な綴り変えを出してくれるものがあります。ただし、結果の単語も実際に存在するものでないと、アナグラムとは呼べないので、表示される語句は、おおむね役に立たないという欠陥があります。日本語のそれはまだ見つかりません。
このブログのハンドルネーム(annotasku)は、日本語の単語を3つ、ローマ字で書いて並べかえ、意味ありげな名前にしたものです。ローマ字を何文字か省いたので、正式なアナグラムではありません。