半島 | パパ・パパゲーノ

半島

 最近テレビでは漢字クイズが大はやりです。「強か強ち は何と読む?」式の、難度の高い出題もあります。「したたか、あながち」ですね。
 
 それにならって、問題です。「○○半島」の名前をできるだけたくさん書きなさい。
 
 下北半島、男鹿半島、能登半島、三浦半島、伊豆半島……
 
とあげていって、たちまちタネ切れになりました。


 根室半島、知床半島、渡島(おしま)半島、積丹(しゃこたん)半島
 
 北海道だけでもこれだけ半島がありました。まだありますが。
 
 「半島」という単語は、中村正直という人が、
明治時代に、スマイルズの「セルフ・ヘルプ」を、『西国立志編』というタイトルで翻訳したときに、イベリア半島(スペインとポルトガル)のことを指すペニンシュラ(Peninsula)にあてた訳語なのだそうです。insula が「島」で、pen の部分が「ほとんど」という意味だそうです。それで「半分島」→「半島」としたもののようです。
 
 今のわれわれの語感で「半島」と言えば、国語辞典の多くが取り入れているように、
「海に向かって長く突き出した陸地」という語釈がピッタリするのではありませんか? 細長い陸地で、三方が海であるような場合。辞典では、「小さいものは岬・崎・鼻と言う」と注釈してあったりします。岬のでかいのが半島ということになりますか。
 
 ところが、さっきのイベリア半島もそうですが、国が丸ごと入っている半島というのもたくさんあります。スカンジナヴィア半島なんてノルウェー、スウェーデンがすっぽり収まってしまう。朝鮮半島も今はふたつの国です。
 
 ペニンシュラの定義は、「海に突き出した陸地の部分」というものでした。メインランド(本土)があって、その一部が海に出張っているもの。ずいぶん大ざっぱな決め方ですね。
 
 「ヨーロッパの火薬庫」などと呼ばれることのある「バルカン半島」というのは、ギリシャ、ブルガリア、アルバニア、それに旧ユーゴスラヴィア(マケドニア、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナなど)を含む広い地域をさします。細長くもないし、突き出してもいないし、本土がどれかも分かりません。(ウィキペディアの
バルカン半島 にリンクを張っておきます。)
 
 じつは、「バルカン半島」というのがどこか、咄嗟には答えられなくて、このたびちょっと調べて見たのでした。これは、その報告です。


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