池田学
残念ながら今日(1月17日)でおしまいのようですが、暮れに中目黒のギャラリーまで出かけて、池田学「予兆」という大作を見てきました。制作に2年かかったそうです。したがって、展覧会も2年ぶり。上の絵(「景色」)はネットで探してきたものですが、絵のタッチをしのぶよすがになるだけです(クリックすると別のウィンドウが開いて大きな絵になります)。実際の絵は、これは、実物を見るに如くものはありません。
「予兆」は、ギャラリーのサイト
にリンクしておきますので、そこで見てみてください。「部分」とあるとおり、見てきた私でも、巨大な原画のどの部分だったか思い出せません。横3メートルくらい、縦2メートルくらいの大きな絵でした。絵は大きいけれど、アクリル・インクというインクを細いペンにのせて、こまかい図柄が描きこまれていました。
先ごろ、朝日新聞の文化面で、他の画家2名と一緒に「現代の伊藤若冲」というふうな紹介がなされていましたが、久しぶりに「わが神は細部に宿る」という(ワールブルク研究所の)スローガンを思い出しました。
1枚の巨大な絵の中に、たくさんの物語が書き込まれているようで、おそらく、見るたびに、見る部分ごとに、違う物語を読むことになるような、そんな絵です。
池田学氏は、東京藝術大学を卒業した、今や衆目を集める期待の画家です。じつは、知人のお嬢さんが、池田氏と最近結婚しました。そのご縁もあって絵を見物に出かけたのですが、グラビアページや、グーグル・イメージで見たものとは段違いの迫力でした。これからどんな活躍をすることになるのか、おそるべき可能性を秘めた、しかし、お会いしてみると、ごくシャイな感じの、若者でした。
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