デュエット | パパ・パパゲーノ

デュエット

 カラオケで歌うデュエットの定番といえば、少し前までは『銀座の恋の物語』『ふたりの銀座』『別れても好きな人』『昭和枯れすすき』などなどで、おじさんが、若い娘を無理やりマイクの前に引っ張っていって相好を崩しながら歌う、というイメージが強かった。『麦ばたけ』などというコミック・ソングもそのクチでした。
 
 井上陽水と玉置浩二の『夏の終わりのハーモニー』というのは、すばらしく上手な歌い手が、きれいにハモって盛り上がる、Jポップの名曲というものですが、これは素人が歌うには難しすぎる歌でした。
 
 和音を作るのでないとデュエットの気分がでないので、自分で歌うときは、3度音程の簡単な曲『白いブランコ』や『ちいさい秋見つけた』などをよく歌ったものです。
 
 安田祥子・由紀さおり姉妹が、童謡を中心にした、ハモるデュエットを聞かせますね。
 
 最近のカラオケのデュエット・レパートリーを見ると、私のしらない歌ばかりですが(パフィとか)、数はずいぶん増えているようです。
 
 オペラのデュエットは、数知れぬほど名曲があります。バリトンとソプラノ(リゴレット、魔笛、ドン・ジョヴァンニ、など)、バリトンとバス(ルチア、など)、組み合わせはいろいろです。ヒロインとヒーローを演じる、ソプラノとテナーの組み合わせがどうしたって多くなります(椿姫、ドン・パスクワーレなど)。
 
 デュエットの極めつけといえば、私にとっては、『フィガロの結婚』のソプラノとソプラノの「手紙の二重唱」ということになります。それこそ素人でも歌える旋律が重なるだけなのに、ハーモニーの美しいことといったらありません。