きのこそば
この時期になると、「きのこそば」がいろいろな食堂でメニューにのぼります。日本蕎麦屋の「なめこそば」とか、「しめじそば」もうまいけれど、中華そばの「きのこそば」もじつにうまい。
神保町界隈にチャイニーズの名店が多いということを、ずいぶん前に書いたような気がしますが、たとえば、「上海朝市」というお店の「きのこそば」(1000円税込み)に入っている5,6種類のきのこのうち、名前が分かるのは椎茸くらいで、あとは知らないのですが、舌触りがよくて、うまいものです。
「漢陽楼」の「きのこそば」(1155円税込み)には「しめじ」も入っているかな。こちらもおいしいです。
両店とも、基本の味は醤油ベースだと思います。「あんかけ」になっているのも共通します。なんですね、中華そばの味付けには砂糖が欠かせないのかしら、ほのかな甘みが舌に残ります。あと口のよい甘さ。
子どものころ、裏山できのこ取りをよくやりました。最初のひとつを見つけるまでが大変で、ひとつ見つかると、なんだ、そこにもここにもあった! と欣喜雀躍(大げさ)したものです。あみたけ・あわたけの類。味噌汁の具になりました。上等なものではないけれど、なめこと思って食べれば、そんな味がしました。
きのこそばを食べていると、ああ、ことしもきのこ狩りに行かなかった、と残念な気持ちになります。そのたびに、来年こそ、と思い続けて何年も過ぎました。来年こそ!
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