マグダラのマリア
これは、『懺悔するマグダラのマリア』という、ティツィアーノの絵です。フィレンツェのピッティ宮殿の美術館にあったはずです。同じタイトルの別の絵もあるようで、それはサンクト・ペテルブルクのエルミタージュ美術館にあるようです。そちらは着衣です。
昨日書いた「聖化された娼婦」というのは、具体的イメージとして、この絵のことがありました。実際の娼婦をモデルにしてこの絵を描いたという話ですが、信憑性は疑わしいのだそうです。
ティツィアーノ(1488-1576)は、イタリア・ルネサンスの最盛期の画家です。ヴェネツィア派の親分。ヴェネツィアの教会の内壁に描かれた巨大な宗教画をいくつか見た覚えがあります。そちらは、もちろんこんな官能的な画面のない、聖書から題材をとったらしい絵画でした。
他には、『ウルビーノのヴィーナス』が有名ですが、これは前にここで紹介した記憶があります。去年日本にもやってきました。
今年の6月にフィレンツェに行ったときに、ピッティ宮殿まで出かけはしたのですが、あいにくその日は美術館は休みでした。また、この絵に会えるかと、ひそかに期待していたのでしたが、残念なことをしました。
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