デジレ・ランカトーレ | パパ・パパゲーノ

デジレ・ランカトーレ

 イギリスの(というかウェールズの)ソプラノ歌手、シャルロット・チャーチが12歳でアルバムを出したときには、タイムだかニューズウィークだかで、見開き2ページくらい彼女の紹介記事が出ました。今22歳だそうですが、もう3枚以上もアルバムを出していて、もはや実力も人気もある大スターです。パパラッチに追いかけられて大変なんだそうですが。


 その、シャルロットが、大人になったら歌ってみたい、とまだ少女のころに言っていたのが、『椿姫』のヴィオレッタの役です。さぞや、大向こうをうならせることでしょう。もう、演じているのかな。


 もうひとり、すでに日本でも何度か公演をしたことのあるソプラノ歌手に、デジレ・ランカトーレという人がいます。イタリア人で、シシリー島のパレルモ出身。1977年生まれだそうですから、いま31歳か。オフィシャル・サイト を見つけたのでリンクしておきます。

 
この歌手ももちろんヴィオレッタを歌っています。とリキんでみましたが、聞いたことはありません。『ホフマン物語』でオランピア(自動人形の役)を歌ったDVDで初めて聞きました。正統派コロラトゥーラ・ソプラノです。


 ランカトーレが主役を歌う、ドニゼッティの『ルチア』(ランメルモールのルチア)のDVDをようやく手に入れました。06年ベルガモの歌劇場でのライブ。狂乱の場で、白い階段の上から、白無垢の衣装をきたルチアが、真っ赤な長い布を引きずりながら降りてくる演出は、日本公演でもご覧になった方が多いと思います。【追加:YouTube の画像が見つかったので貼り付けます。】演出および衣装デザインはフランチェスコ・エスポージトとクレジットがあります。




 この役は、エディタ・グルベローヴァの十八番で、見た人は、グルベローヴァの前にも後にもルチアはいない、というくらいですが、いくら探しても、ヴィデオもDVDも見つかりません。録画は残っているはずなので、いずれ発売されるのを待つことにします。しかし、ランカトーレのルチアも、もう、ため息が出るほど素晴らしい。美貌と美声とを備えたソプラノたちは、ヴィオレッタも歌いたいだろうし、このルチアも歌いたいと望むだろうことがよく分かります。



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