アクロニム | パパ・パパゲーノ

アクロニム

 PTAとかNHKのように、アルファベットで書いた語の頭文字を並べた一種の略語のことを英語でアクロニム(acronym)と言います。日本語の訳語は「頭字語」ですが、あんまり使われませんね。


 IT関連では応接にいとまがないほど新しいアクロニムが生まれます。医学分野にもこれが多い。テレビで「前立腺肥大と前立腺がん」の新しい検査・治療法の紹介番組を見ていたら、しきりに「PSA」を受けろということを、ゲストの大橋巨泉氏が言い、医者も人間ドックでは「PSA」を追加することを勧めていました。


 番組の最後までPSAが何であるかを司会者も言わないので、聞いているほうは落ち着かないことはなはだしい。番組が終わってすぐにグーグルで調べました。Prostate-Specific Antigen (test) のアクロニムでした。「前立腺特異抗原(検査)」という難しい訳語です。いわゆる「腫瘍マーカー」検査のひとつで、血液の中にその抗原の量が増えたら、がんの精密検査をするのがよい、ということです。3千円ほど料金を追加すると、その検査をしてくれる医療機関は多いらしい。


 NHKは、Nihon Hoso Kyokai の頭文字を取った略語だそうですが、元は日本語でも、このくらいの名前になるとどこでも通用するようです。PTAは、Parent-Teacher Association のアクロニムですね。


 たいていのアクロニムを調べることのできる英語のサイトがあります。その名もアクロニム・ファインダー 。14万語を集めてあると豪語していました。NHKで引くと、あのNHKがもちろん最初に出てきます。


 IPAというのがあって、これは、よく似た二つの用法があります。ひとつは、International Phonetic Association(国際音声学協会)、もうひとつは、International Phonetic Alphabet(国際音声記号)。音声記号を作ったのが音声学協会ですから、略語を同じにしてムダを省いたのでしょうかね。


 最近では、分からないアクロニム(だけではなく、知らない語)に出会うとまずグーグルで検索します。その後で辞書にあたることが多くなりました。


 つい1週間ほど前に初めて見たアクロニムがPOTUS(ポウタスと読むらしい)です。なんと、President of the United States の略語なのだそうです。


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