ナブッコ | パパ・パパゲーノ

ナブッコ

 去年ヴェローナのアレーナ劇場で演じられたヴェルディのオペラ『ナブッコ』のDVDを手に入れました。日本語字幕のない輸入ものだと、新品でも3300円くらいで買うことができる。



 6月に訪れたた(古代の)円形劇場の光景が俯瞰で何度か出てくるので、「おお、ここだここだ」という声が思わず出ました。写真で見るとおり、天井のない劇場なので、歌手の声がちゃんと客席(3000人くらい?)に届いているのか、心配になります。DVDでは、録音技術がしっかりしているのでしょう、隅から隅まで音が拾われていました。


 タイトル・ロールのナブッコ(バビロニアの王;ネブカドネザルのことですって)を歌ったのはレオ・ヌッチです。65歳になっていたはずですが、劇的見せ場の多い大オペラを堂々と、朗々と、歌いきっています。バリトン歌手は歌手寿命が長いのでしょうか。


 ナブッコの向こうを張るアビガイッレが、ロシア生まれのソプラノ、マリア・グレーギナです。このソプラノもドラマチックな歌い振りをするので、ドラマがいやが上にも盛り上がる仕掛けです。この人の表記は「グレギーナ」となっていることが多いけれど、おそらく「グレーギナ」だと思います。「グレーギン家の女」を示しているはずですから。アンナ・カレーニナが、「カレーニン家の女」を示すのと同断ですね。


 筋は複雑なので省きます(→参照 )が、ヴェルディが初めて大成功を収めたオペラだそうで、たしかに圧倒的な迫力でドラマがせまってきます。このなかの合唱曲「行け我が想い、金の翼に乗って」は、イタリアの第2の国歌と言われるくらい、イタリア人に親しいものなのだそうです。


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