ローマの水
ローマ市内には、大通りの脇や、公園の中や、市場(いちば)の中、いたるところに、飲める水がたれ流しになっている水道の蛇口がありました。友人に連れていってもらった「アランチャ公園」(アランチャはオレンジのこと。オレンジの木がたくさんあって実も生っていましたが、食べてもうまくはないものらしかった)は、市内が一望できる高台にあって、眺めも最高でしたが、そこにあった水道の水が冷たくてうまい。湧き水なんでしょうが、どこから来るのでしょうかね。そのことは聞きそびれました。
逆エル字型(角は丸い)になった、真鍮(?)のパイプの、天に向いた方にも小さな穴が空いていて、水を飲むときは、地面に対している口をふさいで、その穴から飲むようになっていました。写真を撮らなかったので、実物が示せません。
そう言えば、かの、超有名な「トレビの泉」も「泉」と言うくらいだから、湧き水なのでしょうね。水量は豊かでした。
カンポ・デ・フィオーリという青空市場(と言ってもお店はそれぞれテントで被ってありました)で、桃とサクランボを買って、そこの水道で桃を洗って食べましたが、水も気持よかったし、桃もガリガリ齧って食べる、酸味の勝った昔風の桃で、すこぶるうまかった。
昨日、たまたまテレビを見ていたら、「ひつまぶし」と「煮込みうどん」を、ローマで作って、ローマの人に食べてもらってどっちが勝つか、というような番組をやっていました。ウナギのタレと、八丁味噌ベースの味噌は、名古屋から持参して、あとは現地の食材で作るというもの。その材料探しに、この市場が出てきました。
なんですね、自分が行ったことのある場所が、テレビ画面に現われると、「おっ、ここ行った行った」と、妙に興奮するものですね。まるで、親戚が登場したみたいな気分になる。親戚のだれも画面に出たことはありませんけれど。
![]()