メメント・モリ
「メメント・モリ(Memento Mori)」というのは、「死を忘れるな」という西洋に古くからあるスローガンのようです。たいていは骸骨とともにイメージされる。「死の舞踏(ダンス・マカーブル)」というのもこのテーマの表れだそうです。絵画や詩歌の主題になります。
ミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館に行ったら、表面が「若い男の肖像」、裏面が「メメント・モリ」というズバリのタイトルの絵がありました。絵のバックに鏡があって、裏も見られる仕掛けです。作者はアンドレア・プレヴィターリ(1470-1528)。他にどんな絵を描いた人なのかは分かりません。
この美術館は、ポルディ・ペッツォーリという19世紀に生きた金持ちの収集家が集めた作品を展示したのがその始まりだそうです。最近の寄贈品などもあるようです。その一つらしい「黒衣の騎士」というのでしょうか、黒ずくめの紳士の肖像もありました。
美術館のロゴにも使われている「ある婦人の肖像」(ピエロ・デル・ポッライオーロ;1443-1496)が一番の売り物のようでした。それと、ルーカス・クラナッハ(1472-1553)が描いた、「マルティン・ルターの肖像」がここにもありました。ウッフィーツィにあるのが有名ですが、このモチーフで何枚も描いたらしいので、他の場所にもあるそうです。ネットでさがすとたくさん出てきます。微妙に表情が違います。ここに掲げる写真は、そこで買った絵葉書を撮影したもの。
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