デュエット・2 | パパ・パパゲーノ

デュエット・2

 オペラの華は、なんと言ってもヒーロー、ヒロインが一人で歌うアリアですが、二重唱(デュエット)にも数限りなく名曲があって、組み合わせの相性がいい場合には、アリアをしのぐ感銘を与えます。とくに、恋する男女が歌う(たいていはテナーとソプラノ)デュエットは作曲家も力を入れますから極め付きが多い。
 
 ヴェルディの『リゴレット』で、女たらしのマントヴァ公爵の術中にまんまとはまるきっかけになる二重唱にリンクを貼っておきますね。ここに出るティト・ベルトランというテナーは初めて聞きましたがいい声をしていますね。『リゴレット』は二重唱の宝庫のようにいろいろな組み合わせを聞くことができます。
 
 ついで、ドニゼッティの『ランメルモールのルチア』の第一幕の二重唱。若いころの(ヒゲのない)パヴァロッティがジョーン・サザランドと歌ったビデオ。サザランドはリチャード・ボニングという指揮者の奥さん。このデュエットは、ハモる部分がいたって少なく、同じメロディーを、交互に奏でますが、このメロディーが、なんとも「通俗で美しい」としか言いようのないものです。
 
 最近、オペラ音楽の醍醐味は、この「通俗」にあるという気がしています。『リゴレット』の「女心の歌」(風の中の羽のように変わりやすい女心)なんて、一度劇場で聞いたら帰り道で口ずさめるくらいですから。実際、作曲家は上演前にこの曲をお客さんに聞かれないように厳重管理しろと命じたという話です。
 
 前にも、このブログで書いたかもしれませんが、デュエットの究極とも言うべきは、『フィガロの結婚』のソプラノふたりで歌う「そよ風に」ですね。
 
 YouTube という便利なサイトができたおかげで、よりどりみどりで楽しむことができるようになりました。リンクを貼ったもの以外にも、たくさんアップされています。

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