シェイクスピア・インダストリ | パパ・パパゲーノ

シェイクスピア・インダストリ

 30何年も昔、ストラトフォード・アポン・エイヴォンという町に行ったことがあります。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)という、由緒のある劇団が芝居をする劇場もエイヴォン川のそばにあって、『リチャード3世』を観劇しました。「フェーアウェル(Farewell!)」という台詞しか分からなかったけれど。
 
 16世紀風の町並みが残っていて、それを模した焼き物のおみやげをそこらじゅうで売っていました。
 
 つくづくシェイクスピアで持っている町なのだ、と感じました。思わず「シェイクスピア・インダストリ(産業)」というアイディアが浮かび、そういうタイトルの辞典を作ったら売れるのではないか、と企画案を書きかけましたが、なんとなくそのままになってしまった。
 
 小谷野敦さんのブログ を読むと、英文学の世界では、「シェイクスピア・インダストリ」というのはごく普通に言われることのようです。そういうタイトルの本は見たことはありませんが。
 
 IIZUKA T さんもおっしゃる通り、ローマという都は、ローマ帝国の遺産で食べているようなものですね。奈良も京都も同じようなものか。
 
 サン・ピエトロ寺院や、ケルンの大聖堂を訪れると、なんだ、「ジーザス・クライスト・インダストリ」ではないか、と妙に納得します。これが、今のところ最強の「産業」かもしれませんね。


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