ブレイクとイェイツの詩
うろ覚えの文句をさがすのにインターネットほど便利なものはありません。前に書いたように
、ウィリアム・ブレイク
の「タイガー」という詩を、高校生のとき教科書で習いました。調べたら、記憶がよみがえってきました。その教科書には、挿絵画家としてのブレイクのことも載っていたように思います。「ニュートン」という銅版画(?)が掲載されていたと覚えています。「タイガー」の第1連はこうなっていました。
Tyger! Tyger! burning bright
In the forests of the night,
What immortal hand or eye
Could frame thy fearful symmetry?
おそらく、こんな意味でしょう。
虎! 虎! 赤々と燃える
夜の,いくつもの森で,
どんな不滅の手でも目でも
汝のおそるべきシンメトリーをかたどることはできまい
綴りが現代とちょっと違いますが、それは忘れて、声に出して読んでみると、格調の高い調べにしびれます。bright と night,eye と symmetry がそれぞれ韻を踏んでいます。「シンメトリー」はこの場合は「シンメトライ」と「アイ」と同じに読むということを、アリエ先生は教えてくださいました。無理にそう読まなくとも「シンメトリー」でかまわないようです。
後年、自分で英語の教科書の編集にたずさわったときに、どうしても英詩をひとつは入れたいと思ったのですが、本文には「難しすぎる」という理由で入れることがかなわず、泣く泣く見返しに印刷したのが、「イニスフリー湖の島」というイェイツの詩でした。
The Lake Isle of Innisfree W. B. Yeats
I will arise and go now, and go to Innisfree,
And a small cabin build there, of clay and wattles made;
Nine bean rows will I have there, a hive for the honeybee,
And live alone in the bee-loud glade.
須賀敦子著『遠い朝の本たち』(ちくま文庫)の中に、須賀さんの訳が出ているので、それを借ります。
さあ、立ちあがって行こう、イニスフリーに行こう、
ちいさな小屋をあの島に建てよう、粘土と小枝を使って。
豆は九列でいい、それから蜜をとるのに、ハチの巣箱と、
ミツバチが騒ぐ谷間で、ひとり暮らそう。
最後の glade という語は、「林間のあき地」を意味する文語だそうです。
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