パヴァロッティ
何日か前の新聞に、トリノ・オリンピック開会式でパヴァロッティが歌った「誰も寝てはならぬ」はじつは口パクだった、と、当時の指揮者がばらした、という記事が出ました。それを受けて今朝の「天声人語」は、「それを聞いてしばらく本当に寝られないファンもいよう」と書いています。なんだか、オーケストラも歌手も「ズル」をしたかのような書きぶりです。
1年後に亡くなるくらいだから、調子はよくなかったのでしょう。万一に備えて録音しておいて、実際にもそれを使ったということのようです。ズルをしたのではありません。どうせなら、全盛時代の録音を使ってもらいたかった。
2006年の冬期オリンピックの開会式はテレビでみていました。パヴァロッティがプッチーニ『トゥーランドット』のアリアを歌うのは人選としてはごく自然な成り行きでした。体の調子が悪くなければ。
聞いていて気の毒で仕方がなかったのをよく覚えています。世界中のオペラ・ファンをしびれさせた、あのテナーの響きがしなかったからです。音吐朗々というのは、こういう声をいうか、というくらい、ハリ、ツヤ、ノビ、なにをとっても20世紀を代表するテナー歌手でしょう。男の花道を飾るべき絶好の場面だったのに、ほんとうに残念でした。
ドミンゴ、カレーラスとの「三大テナー」競演のDVD(指揮:ズービン・メータ)やCDを聞くと、どれくらいすごい歌手であったかがよく分かります。
ファースト・ネーム Luciano を、「ルチアーノ」と書く場合と「ルチャーノ」と書く場合とがあります。「こんにちわ」のチャオ(Ciao)の「チャ」と同じなのかなあ。イタリア語の読み方がまだよく分かりません。
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