歌に生き 愛に生き | パパ・パパゲーノ

歌に生き 愛に生き

 今年(2008年)はプッチーニ(1858-1924)生誕150年ということで、イタリア全土で記念イベント があるのだそうです。作品の数ではヴェルディに負けますが、オペラの仕上がりという点ではいい勝負をしていると思います。


 「歌に生き 愛に生き」というアリアは『トスカ』で主人公トスカが歌う絶唱です。画家の恋人カヴァラドッシが死刑囚を逃亡させたかどで牢獄に入れられています。ローマの警視総監スカルピアに恋人の助命を願う代償に肉体を求められ、運命を嘆きながらこの歌を歌う。


 トスカは歌手です。嫉妬心の塊のような女で、よくカヴァラドッシが耐えているよなあ、と思えるようなわがまま。その女が無理難題を言うところからドラマが始まります。


 「星も光りぬ」というのが、獄中のカヴァラドッシが歌う、このオペラでもっとも有名なアリア。スカルピアが「お前はおれのものだ」と迫ってきたときに、「これがトスカのキスよ」と言いながら、ナイフで刺し殺し、自由の身になることを保証したスカルピアの署名入りの紙片を持って、処刑前の彼氏に会いに来ます。


 空砲を撃つ段取りだったのに、計略にかかって、実弾が入っていたため、恋人は死んでしまう。それと悟ったトスカも、牢獄のあるサンタンジェロ城(今でもローマの中心地にあります)から飛び降りて死んでしまいます。


 イタリア・オペラの女性の登場人物は、ヴィオレッタとか、ルチアとか、ジルダとか、いわゆるファースト・ネームで呼ばれることが多いのに、トスカだけは姓なのですね。名前はフローリアという。1度か2度そう呼ばれるところがあったと思います。


 カヴァラドッシのファースト・ネームはマリオです。レナータ・テバルディがトスカを歌うCDでは、カヴァラドッシ役がマリオ・デル・モナコでした。銃殺された恋人に向かって「マリオ、マリオ、起きて!」と叫ぶシーンがなんとも妙なものでした。


クローバー        クローバー        クローバー        クローバー        クローバー