水切り | パパ・パパゲーノ

水切り

 「水切り」という遊びをしたことはありませんか。平べったい石ころを川や池の水面に平行に投げて、水を切る回数を競う遊び。子どものころこれを得意にしていました。チョンチョンチョンと石が水面を跳んでいく様がなんとも気持のいいものでした。上手になると、丸い石でもある程度の距離は水面を滑らせることができます。


 前に(→ここ )書いた、ときどき「その日のベストテン」を考えるアソビのとき、いつも決まって入っていた『シベールの日曜日』というのを長いこと忘れていました。戦争帰りのハーディ・クリューガーが心を病んで、パトリシア・ゴッジ演じる少女と毎日曜日、湖のそばで遊ぶ、魂の交流とでも呼ぶほかのない美しい映画でした。大人の誤解(というか普通ならありえない関係を疑われて)から、この男は殺されてしまいます。

 冬の晴れた日だったと記憶していますが、主人公が、この湖で「水切り」をして少女に見せようとするシーンがあります。見た目には水なのですが、投げた石は表面を転がっていくばかりです。氷が張っていたのでした。振るい出すような素敵なシーンでした。

 原題は「アヴレ町の日曜日」という。そうだ、主人公の恋人役のニコール・クールセルという女優がすこぶる美人でした。この人が綺麗なので、悲劇が引き立つのでした。