惚れて通えば | パパ・パパゲーノ

惚れて通えば

 前に斎藤秀三郎 の『熟語本位 英和中辞典』(岩波書店)のことを書きました。その中の例文、


 Love laughs at distance.  惚れて通えば千里も一里


の訳文は、おそらく都々逸から採ったものだろうとは、前から気がついてはいましたが、下の句(というのかな)が何であるかは知らないで来ました。やっとネットで見つけたのでご報告。


 惚れて通えば千里も一里 逢えずに帰ればまた千里


というのでした。ちょっと理に落ちたキライもあります。

 都々逸というのも語呂がいいので、記憶に残ります。有名なものでは、

 

 三千世界の鴉を殺し  ぬしと朝寝がしてみたい


があります。高杉晋作の作と伝えられる。「夜が明けないようにして朝まで」ということなのでしょうね。


 浮名立ちゃ それも困るが世間の人に 知らせないのも惜しい仲


などというのもあるそうです。色っぽいせりふが似合う音数です。


 昔、柳家三亀松という落語家が、三味線を爪弾きながら、ごくつまんなさそうな声色で、むやみに色っぽい歌詞を吟じていました。みんな忘れてしまったけれど。CDにもなっているはずですから、こんど見つけたら聞いて、お知らせしますね。


 今出しても季節はずれですが、ときどき思い出す都々逸はこういうの。


 女房にゃ言えない仏ができて 秋の彼岸の遠回り