くるみ割り人形 | パパ・パパゲーノ

くるみ割り人形

 熊川哲也 Kバレエカンパニー公演『くるみ割り人形』を見てきました。22日、東京文化会館。縁がなくて、バレエ公演を見たのはこれが初めてです。


 オーケストラはシアター・オーケストラ・トーキョー。そういう名前の楽団なのかどうかわかりません。指揮者は福田一雄。バレエ音楽の第一人者だったということも知らなかった。この指揮者の名前はもちろんずいぶん昔から聞いています。もう75歳を過ぎています。棒さばきは、実際にも(腕の振りとか指でする表情の指示とか)、曲作りという点でも鮮やかなものでした。


 チャイコフスキーのこの曲は、子どものころから親しんだものです。舞台の上で展開する夢の光景と、その音楽とのマッチングがものめずらしくて、興奮しながら見物していました。


 第2幕、人形たちの踊りが素晴らしい。「花のワルツ」も「フランス人形」も「スペイン人形」も、ダンスが終わると大きな拍手が起こりました。なかでも、「アラビア人形」の拍手はひときわ大きなものでした。浅野真由香というバレリーナの踊りは、初めてバレエというものを見た私の目にも、キレのよさが際立って見えました。


 男も女も、おそろしく上手な踊り手たちです。世界中の舞台で日本人ダンサーが活躍しているそうですが(この公演にもゲスト出演しているダンサーがいました)、さもありなんと納得しました。


 目を見張ったのは群舞の美しさです。「雪の国」のシーンなぞ、一糸乱れぬアンサンブルにため息が出ました。アート・ディレクターの熊川哲也の手腕はただならぬもののようです。


 色彩豊かな美術・衣装も目に楽しいものでした。舞台芸術の技術的進歩というのも、このたびの新しい発見でした。


 チケットをプレゼントしてくださった I 先生には感謝のことばもありません。