シンコペーション
映画『アマデウス』の冒頭、おそろしく悲劇的な響きのオーケストラの演奏が聞こえます。モーツァルトの「交響曲第25番」だと IIZUKA T さんが教えてくれました。もちろん曲は何度も聞いたことがあったはずですが、「名前」が分からなかった。ピアノ協奏曲の20番だったかなあ、と思っていました。
楽譜を見ると(曲を聴いても)、出だしはシンコペーションなのですね。
ララーラーラーラ ミミーミーミーミ
ファファーファーファーファ シシーシーシーシ #そそーそーそーそ#(全部ソのシャープ)
【最後のところ間違いでした。訂正します。IIZUKA さんありがとう。】
色の違う音が八分音符で、ラーのようになっているところが四分音符です。強拍が半分うしろにズレて、リズムに変化を生じさせる技法です。
薬師丸ひろ子さんが歌った「セーラー服と機関銃」も、出だしがシンコペーションになっていましたね。
さよならは わかれの言葉じゃなくて
と始まる歌。いわゆるアウフタクト(弱拍、つまり4拍子なら第4拍、から始まったりするやり方)で、歌いだして、いきなりシンコペーションですから、むずかしい。うろ覚えで歌ったら「シンコペーションが下手なんですね」と言われたことがありました。「コールユーブンゲン」という練習曲のそれはうまくできた記憶があるので、ウーム残念と思ったことでした。
オペラ『椿姫』の第1幕のパーティーの客が帰っていくときの合唱とオーケストラのリズムがズレるところがあって、前から気になっていたのですが、ここも、オケの方がシンコペーションで演奏していたのでした。ヴェルディの意図がよく分からない一節です。
『アマデウス』の最後のタイトル・バックに流れるのが、モーツァルトの『ピアノ協奏曲第20番』第2楽章なのでした。