アエイウエオアオ | パパ・パパゲーノ

アエイウエオアオ

 最近、テレビなどで、「カツゼツ」ということばを聞くことが多いと感じませんか? 漢字で書くと「滑舌」となるようです。役者や、落語家、漫才師、アナウンサーなど、人前で話すのがショーバイの人々が主として使うようです。学校の先生も、話す職業ですから、滑舌が問題になりそうなところですが、普通は先生は話題にのぼりません。


 舌の動きが滑らかである、というのがその意味でしょうが、目的は、滑らかさではなくて、明瞭に発音できるかできないか、にあります。聞き手の耳にはっきり届くのが大事というわけです。だから、いわゆる綺麗な声である必要はないようです。アル・パチーノなんて、ちっともきれいな声ではないけれど、明瞭この上ない話し方ですものね。


 英語で、アーティキュレーションというものに当たると思います。まずは子音をはっきり発音する。母音の区別をきちんとする。要するに、聞く人が聞きやすい発音をする、というわけです。それなら、昔から、歌手も、役者も、アナウンサーも、おそらくはティーチャーたちも、心がけてきたことです。


 歌舞伎の世界では、「口跡(こうせき)が良い・悪い」ということが言われました。同じことだと思います。


 口周辺の筋肉を動きやすくする練習が、「あえいうえおあお、かけきくけこかこ…」と五十音表を読み上げることです。これは、40年以上前、合唱団に入ったときにやらされました。


 なお、「口跡」は辞書に登録されていますが、「滑舌」はまだのようです。