1024人
亡父の法事があったのは、6月6日のことでした。永巌寺というお寺で、団体で受ける授戒講というものでした。最後に、ひとりのお坊さんが法話をなさいました。
だれでも父親・母親があって生まれる。その父母にも2人ずつ両親がいる。それを10代さかのぼると1024人になる計算です。その中の誰か一人が若くして死んだとすれば、今のあなたは存在しないのです。だから、ご先祖には感謝をささげなければなりません。
というお話でした。バック・トゥ・ザ・フューチャーみたいなものですね。あの映画でも、若いころの母親に、主人公が出会って、母親が、なんだか他人のような気がしない、と言って、抱きすくめようとするシーンがありました。
この計算自体は間違いではないと思いますが、結果がはっきりしていることを、つまり、今生きているのは明らかなのですから、わざわざ計算してもたいして意味はないと、お話を聞きながら、バチあたりなことを考えていました。それに、こういう計算で錯覚が生じやすいのは、過去にさかのぼるほど、人口が増えてしまうということです。もちろん、そんなことはありえない。ダブっているからですね。何代か前のご先祖は、あなたと私とで同じ人かもしれません。
8かける8は64です。「はっぱ、ろくじゅうし」と九九で覚えました。自分の年齢が、数え年で64になると気がついて、法事のことを思い出した。4人いる祖父母のうち、私が物心ついたときに存命だったのは、母方の祖母だけでした。そのおばあさんに、「ばっぱ(方言で「祖母さん」)ろくじゅうし」と言ってからかったことも思い出しました。感慨深いものがあります。