自然の中の自然
岩田一男著『英語に強くなる本』(カッパブックス、1961)は、ベストセラーになった本です。トイレの前で「入ってますか」と、当時は呼びかけたりしたものですが、それを英語で何と言うか。そんなことは言わなくてもいい、とんとんドアをたたけばすむことだ、と書いてあったことを覚えています。
トイレに行きたいときは、なんと言うか。これも、「失礼」(エクスキューズ・ミー)と言えばいいと、書いてあったような気がします。もし、気のきいた表現がしたかったら、
Nature calls me. (自然が呼んでいる)
と言うそうです。今でも覚えているから、よっぽど、印象が深かったものらしい。
新刊の『授乳時のケータイで子どもは壊れる』(ベスト新書)の中で、著者の正司昌子先生が、排泄という、ヒトの、自然そのものの行為について書いていらっしゃいます。サラサラおむつが気持がよくて、赤ちゃんがおむつをはずすタイミングが遅くなっているのだそうです。ミルクを一気飲みみたいにする赤ちゃんを、親が喜んで放っておくと、赤ん坊の「運動不足」が生じる、とか、最近の子どもたちをめぐる状況に、さまざま警告を発している面白い本でした。
戦時中は「産めよ殖やせよ」のスローガンで(もちろん、たしか子ども手当てのようなものもあって)、近所に子沢山の家はそれこそたくさんありました。私の伯母は、9人の子持ちでしたし。
戦後、「少なく産んで、大事に育てよう」ということになったのではないでしょうかね。「少子化」は、暗黙の国是だと思っていましたが、年金の元が足りなくなりそうになって、それが、再度問題になったのでしょうか。