パパゲーノ | パパ・パパゲーノ

パパゲーノ

 このブログのタイトルが「パパ・パパゲーノ」になっているのは、言うまでもなく、モーツァルトのオペラ『魔笛』の鳥刺しの役名からです。女房になるパパゲーナとの早口の二重唱が、「パ・パ・パ・パ」と始まり、「パパパパパパ」となるのを短くして「パパ」をかぶせました。お父さんの意味もありますが。


 このオペラは、映画『アマデウス』をごらんになった方は記憶していらっしゃるでしょうが、大衆演劇風オペラの座長シカネーダーという歌手が注文したのでした。初演でパパゲーノを演じたのもシカネーダーなのだそうです。


 主人公というべきカップルは、タミーノ(テノール)とパミーナ(ソプラノ)ですが、そしてこの二人がからむシーンで素敵な歌がたくさん出てきますが、オペラ自体の面白さ、深さを示しているのは、パミーナの母、「夜の女王」(ソプラノ)と、その仇敵たる神殿の主、ザラストロ(バス)の存在です。そうして、物語の進行役のような役割を果たすパパゲーノ(バリトン)というわけです。


 話の筋は省略しますが、まともに追いかけても混乱してしまう、なんというか、荒唐無稽な筋立てです。それなのに、流れる音楽の美しいことは、モーツァルトのほかの作品同様、筆舌に尽くしがたいものがあります。


 フィッシャー・ディースカウが若い頃パパゲーノを歌ったCDも聞いたことがあります。


 最後はどうしてもこの名前になってしまいますが、グルベローヴァの夜の女王こそ、見もの聞きものです。アーノンクール指揮のCDを聞いています。サヴァリッシュ指揮、バイエルン歌劇場ライブのDVDも見ています。