貴腐ワイン
「貴腐ワイン」はご存じですか? 貴腐葡萄から造られるワイン。貴腐葡萄というのは、ワインにするブドウが完熟したところに、ある種のカビがつき、水分だけ蒸発して甘みだけが残ってできるブドウだそうです。見た目には、木になったまま干しぶどうができた状態です。
工程は分かりませんが、こうして取れた葡萄でワインを造る。予想通り、ものすごく甘いワインになります。ふつうのワインを飲むのと勝手が違います。少しでいい。フランスの甘いリキュールに「コアントロー」というのがあったと思います。それより格段に甘いお酒でした。赤も白もあるようです。
ライン川めぐりの客船が停泊する港(?)のひとつに、リューデスハイムという街があります。いつも観光客でいっぱいのところのようでした。白ワインがたくさんできるそうです。ゲーテが好んだワインもここの産だと、宣伝していました。
おそらくたくさんのワイン・ケラー(酒蔵)があるのでしょうが、その一つに、日本人が経営しているところがありました。15年ほど前、そこで初めて貴腐ワイン(白)というものを飲みました。記念におみやげとして空輸してもらいました。びっくりするほど高いみやげになりましたけれど。
ドイツ語では「トロッケン・ベーレ・アウスレーゼ」と言えば、このワインを指すのだそうです。