煙草の害について
私は見たことがない(読んだこともない)のですが、チェーホフに 『煙草の害について』という1幕芝居があるのだそうです。標題と内容とが一致しているものではない、という。こういう題で講演しながら、芝居には出てこない女房のことを気にする、というような内容。
山口瞳のエッセイに、この作品のことが出てきたことがあります。彼もヘビー・スモーカーだったはずで、禁煙の苦労を語るところで、言及していたと記憶しています。
私も、19歳で吸い始めてほぼ40年間タバコ中毒でした。途中4年ほど休んだこともありますが、復活したら前にもましてヘビーなスモーカーになった。発心して、再度禁煙に挑戦し、今のところ、20か月間、続いています。この分だと、まあ、やめられると思います。
いろいろな方法があるようですが、私の場合はひたすらガマンしただけです。飴もなめなかったし、なんとかパイポも使わなかった。
体重が増えませんか、とお聞きになる方もいらっしゃいますが、ピクリとも増えません。ものの味が際立って食事がおいしいでしょう、とも言われますが、それも変化なしです。イロケのないことです。
唯一よかったのは、飛行機の長旅で、ガマンする必要がなくなったことでした。
タバコのみにはつらい時代になりましたね。ほとほと同情するのみであります。