砂肝のスープ
毎年、暮れになると、鶏ガラから出しをとります。年越しソバや雑煮の汁のモトにしています。この仕事はお父さんが買ってでます。というハナシをケイコさん(若いお母さん)にしたら、出しをとったことがない、とおっしゃるので、こんなメールを送りました。
鶏ガラは1羽でも十分かもしれません。鍋はガラがすっぽり入るだけの深さがあるほうがいい。
①鍋で湯を沸かす。
②沸騰したら、ガラを入れる。
③1分くらいで火を止め、湯ごと一旦捨てる。(出汁がなくなっちゃう不安に耐える。大丈夫!)
④血の固まったのや、アクの元になりそうなところを水道水をかけて洗う。
⑤ふたたび、ガラを鍋に入れ、水を張る。分量は適当。(このときガラの折れそうなところを折って髄からだしをとるようにする。手でやると怪我することがあるので出刃を使う。ただし、この過程は不可欠というものではない。)
⑥野菜のきれはし(なら何でもいい。キャベツの芯、にんじんの皮、セロリちょっと【注】、ネギの先端など)を入れる。しょうがをザクザク切っていれる。臭みをとるためです。にんにくがあればそれも。
⑦煮立てたままにしない。煮立ったら、とろ火にして、アクをすくいながらいい頃合までコトコトやる。で、できあがり。
【注】セロリは香りが強すぎるので省略した方がいいかもしれません。
そうしてとったダシ汁で作ると断然うまいスープがあります。
①トリガラスープにタマネギをミジン切りにしたものを加えて火にかける。
②砂肝を1パック、スライスして入れる。
③とろ火で時間をかけて煮る。コリコリした砂肝がシナシナしてくるあたりが時間の目安。
④塩・胡椒で味をととのえる。
Yさんから教わった。Yさんはドイツ人の友達から「風邪のときにママがつくってくれた」というふれこみで教わったそうです。
基本は上に書いたとおり。赤ワインを足したり、生クリームを足したり、はお好みで。パセリのみじん切りを散らしたり、みじんに切ったにんにくを入れたりも行ける、と思う。最近、このスープを作らないので手順の思い違いがあるかもしれないけれど、うまいことは保証します。
砂肝は、ヤキトリだとコリコリしていますが、スライスしてコトコト煮るとシナシナになります。その歯ざわりも悪くないものです。