好きな英詩 | パパ・パパゲーノ

好きな英詩

 シェイクスピアのソネットのこんな詩が好きです。覚えているのは出だしだけですが。


 Th' expense of spirit in a waste of shame is lust in action


意味はえらくむずかしいらしい。こんなふうだったと思います。

 「心を消費し、恥を浪費する、それが肉欲の行為だ」


 調べが高いので、こんなおそろしい真実を語っているような気がしません。


 もうひとつ、


 Shall I compare thee to a summer's day?

(君を夏の日に譬えようか)


 こちらは、恋の告白だから、いたってわかりやすい。一番有名なソネットでしょうね。


 アガサ・クリスティの『春にして君を離れ』(中村妙子訳、ハヤカワ文庫)の原題、

 

 Absent in the spring


も、シェイクスピアのソネットの引用なのだそうです。


 From you have I been absent in the spring


この傑作小説をすすめてくれたのはAさんでした。20年くらい前でしたかね。


http://www.deliciousdeath.com/R3/R3jpn.html


に行くと、アガサのすべての作品(!!)について詳細を知ることができます。永田さんという方の、たっぷり元手がかかったサイトです。


 ほかに好きな詩句は、


 Come, live with me and be my love

          (Christopher Marlowe)


 A thing of beauty is a joy forever

                (John Keats)


など。映画『恋に落ちたシェイクスピア』にも、マーロウが出てきます。ルパート・エヴェレットという役者が演じていました。


 私どもが高校生のころは、英語の教科書にひとつか二つは英詩が採用されていたものです。それに感激して英文科に進んだ人も少なくない。私も感激はしましたが英文科には進まなかった。


 Tiger! Tiger! Burning bright!


と始まるウィリアム・ブレイクの詩も教科書で習いました。