レクイエムの名曲
レクイエムは「鎮魂ミサ曲」と訳されますね。ご承知のとおり、
requiem aeternam, dona eis domine
レクイエム エテルナム ドナ エイス ドミネ
主よ、彼らに永遠の平和を与えたまえ
と始まるので、こう呼ばれます。
最も有名なレクイエムはモーツァルトのそれ。今では、CDショップの棚1段分くらいの種類の演奏があります。私でさえ、7、8枚持っています。カール・ベーム指揮のもの(ソプラノ・ソロ、エディット・マティス)を繰り返し聞きます。かつては、カール・リヒター(マリア・シュターダー、ソプラノ)のLPが宝ものでした。
ヴェルディのレクイエムも好きです。大音響を発する曲。カルロ・マリア・ジュリーニの指揮する盤です。
ドヴォルザークのレクイエムも素敵です。これはLPをよく聞いた。
フォーレのレクイエムも文句なしの名曲。CDがいま手元にないので、記憶で言うと、ヘルヴェッヘの指揮だったと思う。
丸山真男という、高名な政治学者はこの曲をことのほか愛したのだそうです。
ドーナー エーイス ドーミネ
ミソミレ ミード レーレミ
のソプラノ独唱の旋律が聞こえると、心が洗われるようです。
「キャッツ」や「オペラ座の怪人」でヒットをとばしたアンドルー・ロイド・ウェバーにもレクイエムがあるという。シャルロット・チャーチの最初のアルバムに、そのうちの1曲「Pie Jesu 慈悲深きイエス」が入っています。全曲はまだ聞いていませんが、この曲だけでも、名作であることが分かります。
日本人が作曲した、歌詞が日本語のレクイエムもある。三木稔の作品です。こういうものです。
レクイエム
バリトン独唱、男声合唱及びオーケストラのための
三木稔 作曲
「もう おわかれのときがきた」
とバリトンが歌い、コーラスがかぶさるところなど、じつにじつにすばらしい。