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マリアンのブログ

とりとめのない日々のつぶやき
自然の風景(俳句の季語など)の動画とともに、お楽しみください。

 むかしむかし・・・今から〇〇年以上前のこと・・・

 

町内の獅子祭に踊る踊り子の選抜が行われました。

今とちがい、子どもの多い時代でした。

うちの町内でも、同い年の男の子は10人以上、その中から踊り子に選ばれるのはたった二人だけ・・・

その中で、踊ることが嫌じゃない子、運動の得意な子の他にも厳しい条件がありました。

先ず、長男であること。

大人になってどこかに婿養子に行かれたら、せっかく覚えた踊りが次世代に反映されない。

また、家が本通りに面していること、これもステータスだったようです。

そのほかに細かい条件がいろいろあって、それらをクリアしたふたりの男の子が晴れて踊り子となるのです。

もちろん、女の子は論外、提灯を手に太鼓の屋台を大きな綱で引っ張るだけ、それもたいへん楽しかった。

 

さて、私の弟は活発で踊り子の候補になっていました。

ところが、ちょうど当時私たちの住んでいた前の家が、新築の最中でした。

「お声をかけていただき、感謝します・・・」父の口上がはじまりました。

「・・・というわけで、みなさまにご迷惑をおかけしては申し訳ないので、一通り他のご子息にお声をかけて、それでも決まらなかったらもう一度いらしてください。」獅子方の若衆は帰っていきました。

その時、弟は静かに俯いて大きな涙で床を濡らしていました。

彼は、無言でした。

「Kちゃん、出たいんでしょ。」

母が言いました。

弟は静かに頷きました。

「わかった!お母さんが頼んであげる」

さっすが私たちの母・・・

弟は晴れて踊り子になり、街を行脚することができました。

仲良しのMちゃんといっしょに踊り子の役を務めあげました。

 

この踊り子、今は女の子ではなく、乙女でもない若い婦人ばかり・・・

はずかしくないのか!と言いたくなります。

時代といえばそうかもしれませんが、大きなものを失っているように思います。

大人も、子どもも・・・

その獅子祭は、3日後になりました。