今日、2月6日は、父が母のところへ旅立った日です。
前夜より、私たちは父のそばを離れませんでした。
浅い、途切れそうな息づかいの父を見ながら、みんなで歌いました・・・埴生の宿はわが宿、玉のよそおい、うらやまじ・・・
父は、歌っていました。確かに、歌っていました。
父の大好きな歌でした。
父のその時の息づかいに、合っていると思って口ずさんだのです。
何度も、何度もくり返した埴生の宿・・・やがて空は白み、朝の光が病室をつつんでいました。
それでも、私たちの埴生の宿は、続きました。
その日の夜、父の最後の心音を聴きました。
静かな旅立ちでした。
私は忘れません、父とすばらしい別れをすることができました。
それは、父がくれた最後のプレゼントでした。