私の滞在する日本人専用民宿は、日本人以外の立ち入りは禁止されていました。
そして、宿のゲートにジャマイカ人がやってきたらしい。
「誰か、呼んだ?」
「私です。」
と答え、ジャマイカドルと宿のカギの入った小さな肩掛けバッグを持って、玄関を出ました。
5メートル先のゲートには、背の高く、細く、ドレッドヘアの男性が立っていました。
DVDで見た通りのアブデルライトが、そこにいました。
「ハイ」
とアブデル。
「ハイ」
と返しながらゲートを開錠し、外へ出ました。
ジャマイカのセキュリティはとても頑丈で、ゲートと玄関、それぞれ出入りする都度、カギを開け閉めする必要がありました。ジャマイカは、危険な国なのです。
私は初めて民宿に泊まりましたが、ホテルとは違い、滞在者みんながなんだか仲間のようでした。
ただ、後でゆっくり記載しますが、私はどうも浮いていました・・