古希を過ぎた辺りの人々は特に女性たちは、まだ元気はつらつと人生を楽しんでいることだろうと思います。

 ところが私のように半身麻痺などという障害や、病を持っている人はそうもいきません。私の仲間内には、この二年で急に亡くなられた方が二人もおられ、パーキンソンの症状がひどくなられて、ディに来られなくなった方もおられ、リハビリディケアの中では若い方だと思っていたアラ古希も油断のならない年齢なのです。

そして、今年の夏はいつになく辛い。夏ってこんなに暑くて辛いんでしたっけ?ディの八十代の元気な先輩が、ガンガンにリハビリを頑張っているのを尻目に、私はダルしんどくて、動けない。

 家にいるより友達と話すだけでもと思って休まずに行ったのですが、どうにもなりませんでした。気候に体を合わせられないのです。体がだるいのは、何処かが痛いより辛いことだと初めて経験しています。

 そして何より気がかりで心配なのがホームにいる九十四歳のおばあちゃんのことです。

 尿管結石を克服して退院してきたものの、ホームで発熱を繰り返しているのです。また救急車に乗ってついていかないといけなくなるのでしょうか?

 ホームに入っていてくれれば介護の心配はないというものではないのです。看取りの日はどのように訪れるのでしょうか?

 老々介護もいいところです。あと十年、八十代に入ればさすがに姑の心配は私の仕事ではなくなるのではないかと思っていますが・・・。

 老いて動きにくくなっていく身体、季節の変化に追いつかなくなって不調をきたす身体、親の介護の心配、アラ古希に入って、人生の正念場を迎えている感じです。

もう生きていたくもないのに、そうも言ってられず、

「生きてやる。動かぬ体を引きずりながら生きてやる」日記代わりのメモにそう書き残す日々です。