6月の読書
読んだ本の数:77
読んだページ数:6729
ナイス数:2388
◎小説のオススメ
「言葉の園のお菓子番 未来への手紙」
著者:ほしおさなえ
シリーズ5。地元ではYA棚のため、新着棚に残っていた♪
亡き祖母がいた「ひとつばたご」で、年上の人たちと連句を始めた一葉。同世代の「きりん座」に出会ったことで、新たな人脈、活動が広がる。けれど、あくまでも「ひとつばたご」を大切に、第一に考えるところがうれしい。
仕事、趣味が充実する中、自分を見つめ直す機会も得て、またひとつ良い方へ変わって行く一葉。応援したい!
連句のルールはまだまだわからないけれど、言葉の美しさ、面白さは感じられる。
大好きなほしおさん。他シリーズの完結が続いた今、これだけは続けてください!
「古本食堂 新装開店」著者:原田 ひ香
「古本食堂」シリーズ2。
70代の珊瑚と20代の美希喜、遠い親戚関係にある女性ふたりが営むことになった古書店は、店の一部を改装して、新装開店。それぞれの得意分野を生かしながら、本を探し、届けていく。
どの話も良かったが、「昭和五十六年の……」で、うるっとしてしまった。
そして、珊瑚と美希喜の揺れる気持ちの描写に、こちらの心も揺れてしまう……。
第3弾は、なるべく早くお願いしたい。
忘れちゃならない美味しそうな食べ物の話もいっぱいで、好きなものがギッシリ詰まったオススメのシリーズ。
超久しぶりの#NetGalleyJP
◎児童書のオススメは
「うさぎになった日」
著者:村中 李衣 しらとあきこ
SNSご紹介、新着棚で。
表紙がかわいらしい! しらとあきこさん、うさぎ画家という紹介を見かけたが、見事な絵だ。
そして、村中李衣さんの詩情溢れる文章。
「うさぎ、うさぎ/ よわいからって、つよくないわけじゃない/ よわいからこそつよい、ってことだってある/ だれでも、心の中に、うさぎがいる」
描いているのは人間の子ども。でも、挿絵はうさぎ。4つの話の4人の子どもたち、つまづいて、失敗して、でも、前を向き、一歩踏み出す。人の子もうさぎも、弱いからこそ強い。大人は見守って、応援しよう。そして、自分も……!
「さんごいろの雲」
著者:やえがし なおこ 出口 春菜
新着棚で、タイトル、表紙が美しくて、手に取った。
やえがしさんは2冊目。出口春菜さんは初めて。銅版画家だそうだ。繊細で美しい絵!
7つの短い童話。繊細で、不思議な世界だ。初めてなのに、懐かしいような、寂しい感じもあるけれど、温かくて優しい世界。ちょっと怖い話やドキドキさせる話もあるけれど、全体的には静かな印象。歌が出てくる話が多く、どんなメロディかなと考えるのも楽しい。
児童書だが、大人好みでもありそう。
表題作「さんごいろの雲」と 「王さまと虹」が特に好き。
◎絵本のオススメ
「きょうりゅうレントゲンびょういん」著者:キョン・ヘウォン
新着棚で。
甥ヨコヅナくんのお蔭で、恐竜物もチェックしてしまう♪
ここは「恐竜レントゲン病院」。患者は体調の悪い恐竜たち。レントゲン撮影すると、体のつくりや骨格が映し出される。
レントゲン病院という設定がうまい! 恐竜の体のつくりや特徴を解説する科学絵本。
本作で、台湾OPEN BOOK優良図書賞を受賞。キャラクター化したかわいらしい絵と緻密な骨格写真のような絵、両方とも魅力的。恐竜好きの子(大人も)にオススメ!
真鍋真さん(国立科学博物館)監修、 こまつようこさん訳。
「なつのおそろいをつくりに」
著者:石井睦美 布川愛子
絵の布川愛子さんSNSご紹介。隣市新着棚で。シリーズ4。春夏秋冬ひと巡りして、完結。ちょっと寂しいな。
さきちゃんに、おばあちゃんから、素敵な布が届いた。すりちゃんと「おそろい」の服を作ってもらおう。ミコさんのお店に行くと、2人の気分に合わせて作ってくれると言う。
「夏の音って どんな音? 匂いは?……」ミコさんの質問に、それぞれの言葉できちんと答える。これ、簡単そうで、難しいよ。さすが石井さんの作品。
ふたりの気分を受けとめたミコさんはどんなおそろいを作ってくれたかな? おまけもお楽しみに、読んでみて!
「おつきさまのでんわ」著者:ようふゆか
読友さんご紹介。新着棚で。
初読み作家さんだと思っていたが、「きらきらぼし (うたの絵本)」の絵を担当していて、2冊目だった。
おつきさまは満月の夜に 心がザワザワする相手をキャッチして電話をかける。たとえば、親は仕事で、ひとりで食事をするリスの坊やに。たとえば、夫を亡くしたタヌキのおばあさんに……。心がガチガチになっている子も、おつきさまが我慢強く寄り添ってくれることで、だんだんと落ち着いて、やがて笑顔に……。
絵も、優しくて、幸せな気持ちになる。シャープな三日月も素敵だけれど、やっぱりまん丸の満月がいいな。
「みずいろのぞう 」著者:nakaban
読友さんからコメントをいただき、久しぶりに再読。
すっかり忘れていて、こんないい作品だったのに、と自分を笑う。いい機会をもらえて、ありがたいし、何度も新鮮に楽しめるのもいいな(笑)
いつもひとりだった「みずいろのぞう」は、偶然できた池の先が川になっていることに気づき、川に沿って歩き出す。へとへとになった時、嵐で倒されて流れてきた「りんごのき」と出会い……。
予想外の展開が続き、ラストのぞうが選んだ道にも、ちょっと驚いた。温かく、優しい絵も魅力的。
「ぽとん ケーキ ぱくっ 」著者:オオノ・マユミ
SNSご紹介で気になり、地元が貸出中だったので、隣市予約。
ほとんど擬音だけ。ケーキをつくり、最後には食べる。それだけだが、楽しい!
おはなし会で、おもちゃの方に気を取られ、おまけに取り合ってケンカしていたふたりの子が、これを読み始めたら、こちらを見てくれた。擬音の力は絶大!
先月のメインイベントは
絵本作家・荒井良二さん展覧会。
これから巡回するところの方はぜひ!
ワークショップ用の
丸い紙をせっせと切ったお蔭で
おはなしライブは盛り上がり、
庭の花菖蒲、
おはなし会の担当さん
手づくりの布製パンに
癒されました。
7月もよろしく
お願いします(^^)/
※リンクを貼る場合は、ご相談ください。