FF14に限らず、MMOをプレイする人は、大体がカジュアル勢かハードコア勢に分かれると思う。カジュアル勢は、ファッションやスクリーンショットを撮ることに重きを置いて、ノリでダンジョンに行ったりする層だ。うらやましいね。

 

一方、ハードコア勢は、エンドコンテンツと呼ばれる、ゲーム運営サイドが用意した、最難関コンテンツの攻略を目指す人たちのことだ。

 

それ以外の人?

 

FF14にはそれ以外やることがありませんよ?

 

システムの導線上、FF14はどうしてもカジュアルかハードコアの、どちらかになっていくと思う。基本的に、メインクエストを進めた後は、石を集めて装備を整えるだけしか、やることがないのだ。他はレベリングになるが、モチベーションの無い中、単調にレベリングをするのは、大体苦痛だ。

 

結局のところ、こういったゲームの作りのせいで、最終的にプレイヤーは、エンド攻略を目指すか、次のパッチが来るまでダラダラ過ごすかの二択を迫られる

 

ちなみに私はダラダラ派だが、たいてい飽きてしまって、次のパッチが来るまでフェードアウトしていることが多いね。

 

そんな作りなので、彼女が何か悪いわけではない。

 

彼女はファッションを楽しむ、SSの大好きな、エンドコンテンツ攻略を目指すタンクだ。ちなみにナイト。FCでの盾役を担う、女性プレイヤーである。今回は、彼女の話を中心にしていこうと思う。

彼女は私と相棒よりも少し先輩で、メインクエストの手伝いをしてもらったり、彼女自身サブジョブの白魔導士を育てたりと、それなりに忙しくしていた。

 

だが、忙しいのにも限界がある。

 

ついでに、彼女は少々、愚痴り屋だった。

 

今も変わらないが、FF14はダンジョンを歩けば暴言にぶち当たる。なんでそんな事になるかって言えば、理由は明確にあるのだが、今回はその話をするとページがものすごいことになりそうなので、後日また書こうと思う。

 

とにかく、普段日常で、道を歩いていて暴言を吐かれた経験など、あまりないだろうが、FF14はプレイしていれば一度や二度はあるだろう。自分が運よくなくても、目撃したり、友達がそう言う目に遭ったりしたなんて、結構あるんじゃなかろうか?

 

暴言じゃなかったとしても、急いでいるのか、進行がメチャクチャで無言を押し通すプレイヤーや、即抜け、そんなプレイヤーも居るのだ。

 

さて、彼女はというと、どちらかと言えば、暴言を「吐く方」だった。

所謂、「動きを理解していない」「何度もリトライする」そう言ったプレイヤーに、苛立ちが出てしまうタイプ。

救いなのは、本人には言わないので、その場は荒れないというところ。

 

質の悪いところは、その愚痴をFCチャットで垂れ流すこと。

 

ダンジョンに行っている間も、裏でFCチャットに書きこめるのが、FF14の仕様である。一人でダンジョンに突入し、一緒になったプレイヤーの動きが悪いとFCチャットに垂れ流し。

結果、FCでは微妙な空気になるも、「w」「ドンマイw」などの無難なチャットでお茶を濁すという、まったくもって生産性のない会話である。

 

でもまあ、普段がそう言う人なので、一緒にダンジョンに行くと「下手くそとか思ってるんだろうな~」と思いながらプレイしてしまうのは、まあ、致し方がないだろ?

 

そもそも、ゲームの「うまさ」が何なのか、というなら、私は「気遣い」だと思う。

FF14はプレイヤーの性能に差が生まれ憎いので、ダメージや被弾に差があるなら、それは仕様やギミックを理解しているなら、単純に装備の差が大きいと思う。

じゃあ、平均化した時、どんなプレイヤーを上手いと感じるか? というなら、それが気づかいになると思うんだな。

 

つまりだ。

タンクであるなら、他のプレイヤーがちゃんと付いてこられているか、意識しながら進むことであり、少し戦って、ペースを速めてもよさそうなら、まとめてみたり。逆に、初心者さんがいたりするようなら、マップ全部回るなどの配慮をしたり、ムービー中に突撃しない気づかいがある人だと思うんだよね。

 

それが何だ? なんで気を使わなきゃいけないんだ?

って、思う人もいるだろうけど。

 

でも、それやってもらったら、アンタ嬉しいでしょ?

って、思いません?

 

ま。

それはさておき。

 

元々、私のFCでは「バハムートにFCで挑む」というのが目標だった。それもあって、彼女も私や相棒のメインクエストを手伝ってくれていたのだろう。追いつくまでの間、白魔になった彼女は、ヒーラーとしても手伝ってくれた。

 

大抵は、私、彼女、相棒。そして、私の師匠―――この人については後述するが、FCのために自分のジョブを、モンクからヒーラーに、タンク不足と聞いてタンクも兼任するような人だ。全ジョブカンストで、立ち回りやIDの細かい部分を、ネタバレせずに教えてくれた人でもある。

で攻略していた。

 

さて。メインクエストを終えた時、じゃあ、バハムートに挑めるのか?

 

否。

 

バハムートに挑むには、圧倒的に装備が足りないのである。

 

それは、週制限(週に450個とかしか集められない)のある石集め。

アラガントームストーン哲学。そして、神話。(私が追いついたころは2013年の12月で、パッチ2.1が出たばかりだった)

 

さらに、クロニクルクエストとして、真・極蛮神戦が始まる。

これが、地獄の武器ドロップ待ちである。

 

武器がないと、お話にならない装備ゲーの側面を持つFF14では、とにかく強さが装備に依存する。

当時の装備の関係とコンテンツの都合で、まずはイフリートの武器を手に入れ、その武器をもってガルーダを倒し、ガルーダの武器でタイタンに挑む、という流れだ。

レリッククエストと呼ばれる、武器強化の方法もあるが、それは時間がかかるため、並行して進めつつ、蛮神武器で補う。というのが一般的なようだった。(うろ覚えだが)

 

しかも、アイテムはランダムでドロップするので、知り合いで固めてクリアして、出たらいただくという形にしても、すぐに出るとは限らなかった。私は結局、ガルーダは30回くらいかかったと記憶している。(最も、一回はミスで受け取れなかったのだが)

 

さて、そんな気の長い話を、待っていられるだろうか?

行っても良いかと聞かれたなら、「待っていてくれ」等と、言えるだろうか?

 

話し合いは深夜にあったのだろう。

 

FCのうち、マスターとその友人、彼女と、もう一人のFCの召喚の4人は、ある日どこかから集めてきた黒魔導士と、学者を加え、野良でヒーラーとタンクを募集し、FC以外のメンバーと、バハムートに挑戦したのだった。

 

 

・・・つづく