7/29 【地下鉄仙台南北線】 延伸ラブコール 仙台市困惑 | 仙台 大好き!

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 宮城県名取市と宮城県富谷町の両首長が、隣接する仙台市地下鉄南北線(泉中央-富沢、14.8キロ)の延伸に意欲を見せている。
ともに南北線の延伸を掲げて首長に初当選し、実現しなければ公約違反のそしりを受けかねないが、現時点では夢物語に近い。
当の仙台市は、あずかり知らぬところで進む延伸話に困惑している。
 南北線と名取市、富谷町との位置関係は地図の通り。

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名取市は富沢駅からの南進、富谷町は泉中央駅からの北進を目指している。

「名取市内の西北部団地は生活圏が仙台市に入り込んでいる。交通の利便性を確保しなければならない」。

山田名取市長は25日の就任会見で、選挙戦でも訴えた南北線の南進に取り組む姿勢を改めて強調した。
 西北部団地とは、仙台市との境にあるゆりが丘、みどり台、那智が丘、相互台の各団地。
新駅設置が想定される地域の東側は富沢駅から直線距離で2~3キロと近く、住民の期待も大きい。

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名取市の西北部団地に直線距離で2~3キロの富沢駅

 一方、若生富谷町長は南北線の北進を狙う。
昨年2月の町長選では、泉中央駅から次世代型路面電車(LRT)による富谷延伸を主張した。
 当選後はコンサルタントに調査分析を依頼し、「LRT」「地下鉄延伸」「路線バス強化」の3案の費用対効果を比較。
若生氏は

「泉中央までのアクセス改善を望む住民の声が強い。本年度は3案を深掘りして検討を進め、いずれは仙台市や県、国と協議したい」

と意気込む。

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仙台市中心部に通う富谷町民の利用が多い泉中央駅

 2市町からラブコールを送られた形の仙台市は、対照的に冷淡だ。
仙台市交通政策課は

「2市町からは相談もなく、どこまでの本気度なのか。将来の人口減少や社会情勢を考えると簡単にはいかない」

といぶかる。
 仙台市など全国9自治体の直営地下鉄のうち、開業後に他自治体に延伸した例は表の通り。
地下鉄事業者でつくる日本地下鉄協会(東京)は

「収支的には30万規模の都市への延伸なら可能性はある」

との見方を示す。
人口約7万8000の名取市と約5万2000の富谷町はいずれも採算面がネックとなる。
 南北線の八乙女-富沢間の1キロ当たり建設費は163億円。
地上のみの泉中央延伸(1.1キロ)も97億円を要した。
本年度末見込みで約44億円の赤字と932億円の累積債務を抱える仙台市の地下鉄事業に、延伸に取り組む余裕があるかは疑問だ。
 奥山恵美子市長は27日の定例会見で

「市域外の延伸には相当な制約があり、県の関わりも出てくる。(延伸計画は)市が示すべき性質のものではない」

と突き放していた。