今シーズンラストレースは、日本一決定戦。


今回実は直前まで参戦が難しい状況で諦めかけていましたが、たくさんの方の想いとサポートがありなんとか鈴鹿まで辿り着くことができました。本当にありがとうございました。






そんな中迎えたこのチームでの今シーズンラストレース。ですが…ドライバーの私にとっては約2年ぶりの鈴鹿サーキット。フォーミュラでの走行は前日が初めてというなかなか難しいレースウィークでした。


やっとF4をセットの領域まで操れるようになってきて運転が楽しくなってきたのですが、鈴鹿で走ってみると、周りに言われていた通り端にも棒にもかからずで、前日はパニックになっていました。


20分2本の貴重なセッション中に赤旗が出ても、ディレイされることなく10分くらいしか走れなかったこともあり、手も足も出ず、「とにかく明日の予選で今の課題を少しずつトライして改善してタイムを上げて行こう」そんな初心者のような状況に恥ずかしくてたまらず、チームに、スポンサー様に申し訳なく、自分の力不足に腹立たしく、そんな気持ちでいっぱいでした。



迎えた土曜日の予選。






気温も路面もタイヤも冷えきっており、20分という限られた貴重な時間の中、スピンを数回してしまったため1周半ほどロスをしながらもなんとか立て直し落ち着いて各コーナーを攻めていきました。






しかしまだまだ足りないところばかりで17位と結果は振るいませんでしたが、明日のセミファイナルに向けて改善点をおさらいしイメージをすることだけに集中しました。


そして日曜日のセミファイナル。






自分の走りのレベルを上げて一つでも順位を上げることを目標にしましたが、レース中のスピンにより最後尾まで順位を落としてしまいました。


前の車はもう見えないところまで行ってしまいましたが、コース復帰をしてチェッカーを目指しました。昨日よりも慣れてきたことから攻め方も変わりタイムもまた更新し8周のセミファイナルレースを終えました。






そして日没も近くなってきた頃、いよいよ最後。ファイナルレース。


セミファイナルレースの順位から19番グリッドと失うものも何もないので、とにかく目標の感覚を掴みレベルと順位を上げることを目標に出走。





しかし、予想外の車両トラブルが発生してしまいオープニングラップで車が止まってしまいました。




今シーズン初のリタイヤでした。




10周の間ずっと安全な場所まで移動させた自分の車から離れることができず、そこからただ呆然とレースを眺めていて、「何をやってるんだろう」と色んな気持ちが込み上げてきました。自分の力を出し切っての結果に満足いかず泣くことはよくありますが、全く持って不完全燃焼な現実に腹立たしく、なんと言ったらいいか分からない涙がこぼれました。
牽引されてピットロードに戻ると車に繋いだロープを持つ自分の右手のわきから表彰台に立つ選手が見えて、さらにズタズタな気持ちでピットに戻りました。


今シーズン初挑戦のフォーミュラにも関わらずたくさん練習やテストをする環境を作れなかった。全ては自分の力不足です。


しかし鈴鹿に参戦することが出来なかったら、この経験や思いをするのは来年になっていたのかな。そう考えると良かったのかな。いや、そういう問題じゃないのかな。


正解がなんだったのかもよくわからないですが、現実を受け止めてはっきりしているのは、

ここで終われないという気持ち。

レースが好きなんだという気持ち。

戦うのが好きなんだという気持ち。

誰よりも速くなりたいという気持ち。

負けず嫌いの火は更に燃え上がり、くそやろうと思っています。来年は誰よりも1番走り込んでやる。



そして何より、新たな気持ちでスタートした今年の活動を支えてくださった全ての方々への感謝の気持ちは、計り知れないほど大きいです。








レースがもう出来ないかもと酷く落ち込んでいた1年前の自分からしたら、今の自分は全く予想できていなかったです。


日頃から支えてくださる周りの方々に感謝の気持ちしかありません。本当にありがとうございました。


そして、まともにまっすぐ走らせることすら出来ていなかったわたしをここまで育ててくださったチームNATSのみんな。本当にありがとう。みんなと成長しながら戦えて、幸せでした。


1年間、本当にありがとうございました。



たくさんの感謝を込めて。



2019.12.9   猪爪 杏奈





photo by Yasuhiro Yoshida様、Koichi Ishii様