毎週火曜日は、地元のパブのサーロインステーキのランチ割引日なので、食べに行くことにしました。
肉の焼き加減はミディアムでたのみ、グレイビーソース、チップス(フレンチフライ)、オニオンリング、グリーンピース、焼いたマッシュルームとソフトドリンク(私はコーラ)を付けて£12 でした。
最近のロンドンの物価からすると、だいぶお値打ち価格でした。
ステーキはグリルで程良く焼かれていて、牛肉本来の美味しさが出ていました。
パブの良いところは、サービス料無しのお会計です。
注文する時は、バーカウンターに行って、希望の料理と飲み物とテーブル番号を告げて、お会計も済ませます。
料理と飲み物は、後で店員さんが持って来てくれます。
店内は広くて、落ち着いた雰囲気でした
客層は、中高年男性(一人で来店)が多く、その他はカップルや御夫婦同士のグループでした。
ここは、おじさん達が、午後のひと時を一人で、ゆっくり出来る場所なのだと思いました。
この街の古い時代の写真が何枚か飾ってありました。
20世紀前半の写真は、この街に大きな飛行場や飛行機工場があった栄光の時代ものでした。
1911年にグラハム・ホワイトは、飛行機の開発を開始し、この街で飛行学校も設立しました。また、彼は、何千人もの観客を集めるショウも始めました。
パブの正面
パブの名前 The Moon Under Water (水中の月)は、作家で評論家のジョージ・オーウェルの1946年のエッセイの名前からとっています。彼は、小説『1984年』で有名です。
オーウェルは、ロンドンの架空の理想的なパブの名前を、The Moon Under Water と名付けて、その条件をエッセイに箇条書きにして挙げています。
一部を短くご紹介すると
・建築と建具は、ビクトリア様式
・ 静かに会話出来る
・ バーテンダーはお客さんの全ての名前を知っている
ドラフトスタウト(ギネスが有名です)があり、暖炉があり、安い食事ができて、庭があり、母親のようなバーテンダーがいて、ラジオがない静かなパブ と綴っています。
このパブは、Wetherspoonsと言う、英国のパブチェーン店の一つです。同じ名前のパブがロンドン内に何軒もあります。
私は、この名前がとても素敵だと思いました。
お酒が飲めない私ですが、ゆっくりランチのとれる、パブの雰囲気は好きです。
近年は、閉店してしまうパブが多いですが、この地元のパブは、いつまでも存続していってほしいと思いました。